[杉村 富生先生の株式コラム 06月14日号] | ブー子のブログ

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損してもいい、と思ったら、やればいい。
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[杉村 富生先生の株式コラム 06月14日号]


肝要なのは現状を正しく認識すること!

 現状を正しく認識し、リスク・マネージメントを徹底せよ! 最低限の投資哲学・ノウハウを身につけよ! これは筆者が主張している「株式投資“勝ち組”の条件」の?、および?です。

 ギリシャ・ショックがハンガリー、ブルガリアなどに波及、5月の金融マーケットは大混乱に陥りました。6月に入ってもその後遺症が残っています。しかし、これは明らかに過剰反応です。ギリシャとハンガリーでは置かれている状況がまったく違います。

 すなわち、“ユーロの父”と呼ばれるロバート・アレキサンダー・マンデルの「最適通貨圏」の理論によると、単一通貨が成功するには人・資本の移動が自由であって、財政政策などの域内調整が可能であること、と唱えています。残念ですが、ユーロはそこまでの自由度を認めていません。

 従って、ファンダメンタルズが著しく劣るギリシャ、ポルトガル、スペインが単一通貨(ユーロ)を採用している限り、今後もショック的な事態を引き起こすでしょう。これを回避するには他のユーロ加盟国による徹底的な支援、もしくはユーロ離脱しかありません。現状では前者の選択が最適でしょう。ドイツ、フランスはそう考えています。

 一方、ハンガリーは自国通貨「フォリント」を持っています。この切り下げが可能です。いや、すでに、急落しています。再三指摘しているように、金融(通貨)危機克服の切り札は通貨の切り下げ、およびIMF(国際通貨基金)の介入です。

 ハンガリーの場合、ギリシャ(昨年秋のパパンドレウ全ギリシャ社会主義運動党政権の発足)と同様、5月のオルバン・ハンガリー市民同盟政権(ともに左翼政権)の誕生が金融危機のきっかけでしょう。オルバン政権はさっそく銀行税を導入、資本逃避の口実を与えました。前政権を批判するために、財政赤字の額を誇張した面もあります。

 ただ、これまた再三指摘していることですが、パニックは政策の母!といわれています。マーケットが動揺し、人々がパニックに陥るたびに政策対応は強化されます。政策の修正が行なわれます。現状はそうなっているではありませんか。

 それに、5月下旬~6月初旬には?委託売買代金に占めるカラ売り比率が25%超に上昇、?東証1部のPBR(純資産倍率)が1.07倍まで低下、?信用売り残の評価損益がプラスに転換―など、株価の大底圏を示唆するデータが数多く出現しました。こんな場面はためらわず、“アホー”になって買うことです。

 さらに、5月相場は“5月の雨”と形容されるように波乱含みとなるケースが多いのですが、6月相場は一転して“強い”という経験則が存在します。この背景には海外年金の決算(本決算は12月だが、6月末に中間決算を迎える)、株主総会シーズンなどがあり、法人の持ち合い解消売りが一時的に止まること、ウィンドウ・ドレッシング(お化粧買い)が期待できること―などがあるようです。

 ともあれ、この局面は買いです。具体的にはシンプレクス・テクノロジー(4340 東1 1株)、大阪証券取引所(8697 ヘラクレス 1株)などに注目できます。5月の1日当たりの225先物、225オプションの売買代金は前年同月比では各65%増、88%増でした。金融市場の混乱はデリバティブ(金融派生商品)のボラティリティ(価格変動率)を高め、売買代金を激増させます。

 とりあえず、金融市場の混乱は納まりつつあります。しかし、前述したように波乱の火種は残っています。“保険つなぎ”のような感覚で大阪証券取引所の株式を買っておくのも一策です。さらに、大証FXの出来高も膨らむ気配を見せています。このシステムはシンプレクス・テクノロジーが構築したものです。