兜町の常識は世間の非常識!
兜町の常識は世間の非常識!といいます。これは株式市場が間違っている、との意味ではありません。常識はまず、疑ってかかれ、ということ。いわゆる、投資の3K(基本を学び、記事の裏を読み、人の話を聞く)、X+α理論に通じる教えです。
かって、日本人は「趣味は貯蓄」といわれた時代がありました。家計貯蓄率は18%前後と、異常に高く、“細腕繁栄記”と形容されたものです。しかし、いまや、その貯蓄率は2%ちょっとまで低下、すっかり宵越しのカネは持たない“江戸っ子経済”になっています。
一方、中国での家計貯蓄率は何と、29.8%です。やはり、「1人っ子政策」(この政策が始まって31年、10代~20代の人達には兄弟、姉妹、いとこの概念がない)が影響しているのでしょうか。
G2と呼ばれるアメリカ、中国は2012年にビッグイベントを控えています。すなわち、アメリカは4年に1度の大統領選挙、中国は5年に1度の共産党大会です。アメリカの場合、11月には中間選挙があります。マサチューセッツ州の上院補欠選挙の敗北(1967年以来、2議席独占してきた議席のひとつを失う)はオバマ政権にとって、大きな衝撃だったと思われます。
このため、景気のテコ入れが不可欠です。もちろん、中間選挙は与党が負ける、と相場が決まっています。問題は大統領選挙でしょう。「そんな先のことを・・・」。これは日本の常識ですが、アメリカはそうではありません。長期戦略を持っています。
これは中国でも同じです。いや、常に、50年、100年先を見すえ国策を進めています。気が長いのです。共産党大会では胡錦濤総書記が引退します。2013年3月には温家宝首相の勇退が予定されています。
10年ぶりの指導者の交代です。このビッグイベントの前に、景気後退は許されないことです。従って、今回の金融引き締めはあくまでも予防的な措置であり、懸念する必要はまったくありません。
もちろん、当局は金融機関の新規融資額(2009年の9.6兆元)を2010年には7.5兆元に抑制する政策を行っています。これには①預金準備率の引き上げ(すでに、0.5%を2回、計1.0%引き上げ→計算上、5.6兆元の資金を吸収)②人民元の切り上げ(4~8%が不可欠)が必要でしょう。
なお、人民元の切り上げは円高圧力につながる、とみる向きが多いようですが、これはまったく逆です。円はこれまで割安なアジア通貨の代替として買われてきました。それが消えます。恐らく、年央~年末にかけては1ドル=98~99円の円安が進行する、と予想しています。
常識を疑え、との視点では大手証券のレーティング(投資判断)には注意が必要です。三洋電機(6764 東1 1000株)について、メリルリンチは3月11日、投資判断を「新規に売り」とし、目標株価を「100円」に設定しました。まさに、「エッ?」です。
しかし、株価は100円を目指して下げるどころか、3月12日の143円が3月17日には152円と、商いを伴って上昇しました。なぜでしょうか。どう考えても“裏”があったと考えるべきでしょう。昨年、外資系証券が目標株価を「150円」とし、話題となった日立製作所(6501 東1 1000株)と同じパターンです。
双日(2768 東1 100株)のチャートに煮詰まり感が台頭、いよいよ上放れ、出遅れ修正のタイミングが近づいています。166~168円ゾーンを買えるのはあと1週間程度でしょう。“後輪銘柄”ですが、後輪がなければ飛行機は離・着陸ができません。
不二越(6474 東1 1000株)、三菱ケミカルホールディングス(4188 東1 500株)は引き続いて要注目です。
