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「米利上げ年内見送り説」が急浮上!
3月に今年最初の米ドル急落がありそう!!
2010年3月2日(火)東京時間 15:37


経験的には、3月は大相場になりやすい月です。

 そのような「1年で最も動く3月」が、今年最初となる米ドルの急落局面になっていく可能性を、私は考えています。

■「米利上げ年内見送り説」が急浮上してきた

 3月に米ドルが急落すると考えている最大の理由は、どうもこの1~2週間で、米国の利上げ見通しに関する専門家の見方が大きく変わってきたように思えるためです。

 米国の利上げのメイン・シナリオについて、これまでは今年7~9月との見方が優勢のようでしたが、年内は見送られ、来年1~3月期にずれ込むとの見方に変わり始めたようなのです。

 もし、米国の利上げ見通しが後ズレしたとすると、それは為替相場の行方を考える上でも、とても重要なことです。

 私はこのコラムで、米国の利上げの前後には「利上げ前の米ドル高」と「利上げ後の米ドル安」といったパターンがあるから、2010年の為替相場を考える上での最大テーマは、米国の利上げがいつになるかだと述べました(「2010年の注目点は米利上げとインフレ。波乱シナリオなら60~70円への暴落も!」を参照)。

 その米国の利上げが、今年はないかもしれないとなれば、為替予想も大きな影響を受けるというのは当然でしょう。

■米利上げ見通しが後ズレし、米金利は低下してきた

 それでは、米国の利上げについての専門家の見方が、この1~2週間で本当に変化したかどうかを検証してみたいと思いますが、状況証拠的には、その可能性は高いと思われます。

 この2週間のトピックを振り返ると、1月末に行われたFOMC(米公開市場委員会)の議事録公表が行われ、FRB(米連邦準備制度理事会)のバーナンキ議長による半期金融政策に関する議会証言も開催されました。

 いずれも、「FEDウォッチャー」と呼ばれる米国の金融政策の専門家が、「出口政策」と米国の利上げ見通しを考える上での重要イベントでした。

 そして、注目材料が相次ぐ中で、米国の政策金利を反映しているとされる2年物の米国債利回りは、米国の公定歩合引き上げが発表された2月18日(木)を当面のピークとして、ほぼ一本調子で低下してきたのです。

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 米国の利上げ見通しの後ズレに伴って、米国の金利が低下してきたと考えられるでしょう。

■調整で、米ドル安が本格化する可能性もありそう

 米国の利上げ前後に、「利上げ前の米ドル高」と「利上げ後の米ドル安」というパターンがあることは、前述したとおりです。

 そして、「利上げ前の米ドル高」は、経験的には、早くても利上げ開始の半年程度前から始まるということも、このコラムでこれまでにお伝えしたとおりです。

 したがって、もし、米国の利上げが年内は見送られるということになれば、昨年12月から対ユーロなどで進んできた米ドル高が「利上げ前の米ドル高」ではなかったということになります(「ユーロは史上最大の売られ過ぎに!3月に向けてユーロが反発する根拠とは?」を参照)。

 そうであれば、「利上げ前の米ドル高」が始まる前に、いったんこの間の米ドル高が調整するリスク、すなわち、米ドル安が本格化する可能性もあるのではないでしょうか?

■ユーロは「売られ過ぎ」、米ドルは「買われ過ぎ」警戒域に

 それでは、昨年12月から展開してきた米ドル高の本格的な調整が、いつ訪れるのかを考えてみましょう。

 私は、それがいつ起こってもおかしくはないと思っています。

 そのように考えるいちばんの理由は、米ドルが「買われ過ぎ」となり、半面、ユーロなどは「売られ過ぎ」となっている可能性があることです。

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相場の行き過ぎを予想に活かすには、「オーバーシュート・アラート(OSA)」という考え方が有効です(「相場の底や天井がカンタンにわかる吉田恒さんの秘密兵器とは?」を参照)。

 このOSAの1つに、為替の「売られ過ぎ」と「買われ過ぎ」を点検するポジション・シグナルがあります。

 それをみると、ユーロは空前の「売られ過ぎ」となっていて、その一方で、米ドルはかなりの「買われ過ぎ」警戒域に入っているようなのです。

■円高の「余力」は十二分にある!?

それでは、円はどうでしょうか?

 実は円のポジションは、ほぼニュートラルに近い状況にあるようなのです。

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つまり、円は売られ過ぎでも、買われ過ぎでもないということです。

 しかし、それこそが、円高・米ドル安の可能性を考える上で、重要なことなのです。

 2008年以降、米ドル/円が90円を割り込んだ水準で円高・米ドル安で推移した局面は、主に2回ありました。

 この2回の局面では、円はかなりの「買われ過ぎ」になっていました。その結果、円高がそれほど進まず「短命」に終わったということでしょう。

 さて、今回の局面を見ると、円はまだ「買われ過ぎ」とはなっていません。見方を変えれば、前述した2つの局面よりも円買いの「余力」が十二分にあると考えられるでしょう。


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 以上の説明で、冒頭に述べた「3月が、今年最初の米ドル急落局面になりそう」という私の考え方を、皆さんにもおわかりいただけたかと思います。

 下の表で、米ドル/円の値幅平均を見ると、3月は「6.56円」となっていて、1年間で“断トツの最大”ですから、「1年で最も動く3月」に波乱があるのか、注目してみたいところです。

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