北浜のおじちゃんは騒がんといて欲しいな

東京市場回復の足を引っ張って来た重荷がその重力を弱めつつあります。1月15日以降重荷になって来たのは、次ぎの4つです。(1)米国の銀行規制強化、(2)中国の金融引き締め、(3)トヨタのリコール拡大、(4)ギリシャなど南欧諸国の財務危機。
これらになります。回復基調の相場は、マイナス材料が1つなら何とか持ちこたえるのですが、4つともなると耐えられなくなってしまいます。
1月半ばから2月半ばにかけての約1カ月はそれが形になってあらわれたものであり、日経平均株価は高値から丁度10%下げました。
この下落率には意味があります。「株が調整中」と言った場合、その限界は高値からの下落率10%が限界になるからです。それ以上下げたらもう「調整」の範囲を超えた下げということになります。
幸い今回は下げが調整の限界内でおさまったことになり、これは素直に歓迎出来ますし、安心材料ともなります。
前述した4つのマイナス材料は、完全に解消したわけではありません。特にギリシャの財政危機問題は、政府が今後実行するはずの財政削減策をギリシャ国民が支持するかどうかが問われます。かつて08年12月には、ギリシャでは公務員の給料減に抗議してストが多発、ついにはそれが暴動に発展したことがありました。
今回も同様のことが起きるとは限りませんが、警戒は必要です。そのため東京市場は力強い反発というわけに行かないでしょうが、それでも個別には目先の底を打った銘柄が多くなっているのが実際です。
たとえばキヤノンです。12月24日に高値4070円をつけて以来下げ続けていましたが、2月1日3425円の安値をつけて回復に転じました。
1月22日、今期の業績について連結営業利益が51.5%減になると発表して株が急落した信越化学株でさえ、2月1日に4620円の安値をつけて、この原稿を書いている時点では4900円前後です。
このような動きが語っているのは、問題多発の中で個々の銘柄は買い直されつつある。こんな現実であり、それを確認しつつ投資したいところです。
で、注目銘柄ですが、まずは旭硝子(5201 東1 1000株)です。ガラス最大手であり、自動車用、住宅用、そしてフラットパネル用、これら3本柱が経営を支えていますが、前期まで苦戦が続いた自動車用、住宅用がそれぞれ回復に転じはじめました。
そのため同社が2月10日発表した10年12月期の業績予想は、最終損益が900億円の黒字予想でした。素晴らし過ぎるほどの回復ぶりであり、株価はそれを好感、このところ上がり過ぎの感がありますが、目先浅い調整が見込めます。そこで拾っておく。これがお勧めです。
自動車関連株といえば、私の場合、いまはトヨタ自動車やその周辺企業株になりがちです。しかし本田技研やその関連株も捨てたものではありません。中でも注目はケーヒン(7251 東1 100株)です。
ホンダ系最大の部品メーカーであり、特に燃料噴射装置や気化器などに強いことで知られています。四輪車だけでなく、二輪車にも強いため、中国、アジア各国での部品販売が拡大を続けています。
株価はそれを好感、高値圏にありますが、目先下げても再起力強いと見ています。
小型株にも目を向けておきますと、ニッセン(8248 大1 100株)が魅力的です。カタログによる通販大手であり、ブランド力も高く、女性でこの会社を知らない人は少ないでしょう。
しかしカタログによる通販は苦戦が続いていて、収益が落ち込んでいましたが、ネット販売で収益が甦りつつあります。それは一時的に終わるものではなく、今後も継続すると見てよく、株価は回復トレンドをキープし続ける確率大です。
※ 北浜 流一郎先生の「株式コラム」は、原則として毎週木曜日に掲載されます。
