2月17日6時28分配信 時事通信

【カイロ時事】黄金のマスクで知られる古代エジプト王、ツタンカーメン(新王国第18王朝、紀元前14世紀)は、アクエンアテン(アメンホテプ4世)とその姉妹の1人との間に生まれ、骨折にマラリアが重なって死亡した可能性が高いことが、エジプト考古学チームによるDNA鑑定やコンピューター断層撮影装置(CT)の調査で分かった。
17日付の米医学誌「ジャーナル・オブ・ジ・アメリカン・メディカル・アソシエーション」が伝えたもので、最新科学で古代エジプト史の謎の一つが解き明かされた。イタリア、ドイツの専門家も加わり、ツタンカーメンを含むミイラ16体を2年がかりで調査した。
10歳で即位し19歳で早世したとされるツタンカーメンの父親は、唯一神信仰をもたらした異端の王アクエンアテンとされ、アメンホテプ3世やスメンカーラ王が父との説を否定。当時きょうだい婚は一般的だった。母親の名は特定されていない。またツタンカーメンには2人の女児ができたが、いずれも母親の胎内で亡くなった。
荘厳で華麗な黄金マスクに象徴されるツタンカーメンだが、「腐骨や内反足を患い、転倒して足を骨折し、マラリアが命取りになった」という。同誌は「歩くのにつえをついていた虚弱な王だった」としている。
1922年に英考古学者ハワード・カーター氏によってエジプト南部ルクソールで王墓が発見されたツタンカーメンの死因をめぐっては、ミイラの頭蓋(ずがい)骨にある損傷などを根拠に他殺説も指摘されてきた。