トヨタ自動車株の下げ止まり待ち。
もうしばらくの辛抱です。
東京市場は2月に入り回復基調ながら、残念ながら騰勢は弱いままです。1月半ばから2月はじめにかけての下落要因だった米国の銀行規制強化、中国の金融引き締め、これらの影響力は薄らいでいたのですが、トヨタ自動車のリコール問題が東京市場全体の足を引っ張る形になってしまいました。トヨタのリコール問題は当然深刻な問題。トヨタのブランド力が大きく毀損するのは間違いありません。収益悪化も避けられないと見るのが自然ですが、株式投資の対象として見た場合、長期にわたる低迷はないとの見方から、先週は敢えて逆張りの投資をお勧めしました。
ところがこの原稿を書いている時点では、新たにプリウスの安全性に関わる気がかり材料が表面化してしまいました。速度を落とした時、一瞬ブレーキがかかりにくくなるという苦情が日米で寄せられているというのです。改めて書くまでもなく、プリウスはいまやトヨタの経営を支える中核製品。
それに苦情が寄せられているというのですから、株価はこの原稿を書いている時点では下げ止まれないままです。
問題はトヨタ自動車株のこんな動きが、輸出関連株全般に及んでしまっている点です。日本製品は高精度で安全性が高いという世界共通の評価が揺らいでしまったためといえます。
こんな状況になると、どうしても先行きに対して悲観的になってしまうのですが、ここでもやはり重要なのは、株式投資では最悪状況は決して最悪ではなく、最良とさえいえることが多いという事実です。
確かにトヨタ問題は看過できないのですが、それは社会的な次元でのこと。株式市場では別の観点から見る。これが投資成果につながります。
たまたまいまは09年10~12月決算と10年3月期収益予想の発表が相次ぐ時期です。それらの多くは業績の回復を示しているのですが、警戒すべきは今期業績予想が従来通りであった場合です。
このような銘柄は失望売りの対象になりやすく、警戒が必要です。しかし実際には対応のしようがない場合がほとんどであるため、上方修正がないとの理由で売られても持続が賢明です。
今期、つまり10年3月期といっても、それは間もなく終わってしまうことだからです。
さて、こんな状況での注目銘柄。敢えてまたまたトヨタ自動車関連銘柄です。その中から豊田自動織機(6201 東1 100株)に注目です。トヨタグループの本家企業であり、当然株価はこのところ大きく売り込まれましたが、現在水準でのシフトなら安全度高いと見ます。
順調に上昇を続けていた日立製作所株(6501 東1 1000株)も反落したため、しっかり拾っておきたいものです。4日発表された今期業績は、連結損益が450億円の赤字予想でした。
大変な赤字額になるものの、従来予想は7873億円の赤字予想だったのです。それに比べると驚くべき縮小であり、株価は蘇生力強いといえます。
最後はエルピーダメモリ(6665 東1 100株)です。DRAMで国内首位、世界3位のメーカーです。この会社が潰れてしまえば、日本のハイテク企業は韓国メーカーのDRAMを使わざるを得なくなるとして、国も経営しているほどの企業だ。
それもあって1月28日に発表された09年10~12月期連結営業損益は304億円の黒字となりました。DRAM需要が上向き、価格も上昇したのです。
その結果四半期ベースでは過去最高益となったのですが、株は急落してしまいました。収益回復は株価に織り込まれていたというわけです。
しかしこの株は元々値動きが極端になりがちな銘柄。収益が回復に転じた以上、今後の再起確率は高く、1500円前後、もしくは一瞬1500円を割り込むようなところがあれば拾っておきたいものです。