[杉村 富生先生の株式コラム 1月25日号] | ブー子のブログ

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オバマ・ショックの行方と当面の投資作戦?



 株式市場はにわかに、大波乱の様相を強めています。いわゆる、オバマ・ショックです。当面は下値模索の展開でしょう。見送りムードが高まるのはやむを得ません。

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 21日に、オバマ大統領が打ち出した金融規制案は大手金融機関の負債規模に上限を設ける、商業銀行のリスク投資を制限(ヘッジファンドの保有・出資を禁止)する、などとなっています。1980年代以降、アメリカが進めてきた金融自由化の方針転換です。

 これは結果として大手銀行の収益力低下、金融機関の融資抑制を通じ景気回復の遅れを招くでしょう。もちろん、アメリカ経済のダイナミズムは失われます。

 ただ、今回の提案にはいかにも唐突な感(支持率低下に悩むオバマ政権の政治的な動機)があり、議会との調整は難航するのではありませんか。

 いずれにせよ、オバマ・ショックの行方は気になりますが、筆者は1月31日に1期目の任期が切れるバーナンキFRB議長の再指名承認議決(上院本会議)がいまだに、行なわれていないことにいらだちを感じています。まあ、あっちもこっちも政治が迷走しています。

 ともあれ、NYダウは2009年3月9日の6547ドルを安値に、今年1月19日には1万0725ドルの高値まで約4178ドル、63.8%の急騰劇を演じたのです。きっかけはともかく、ここでの調整は基本的に“歓迎”でしょう。しかし、反騰相場が終了したとは考えていません。$ブー子のブログ


 これは日本の株式市場も同じです。もとより、2010年相場については、節分天井(日経平均株価は1万1000円がらみ)、彼岸底(日経平均株価は9500円がらみ)、4~6月に上昇し、日経平均株価の上値メドは6月に1万2000円程度―と想定していました。目先の天井形成のタイミングがやや早かったという思いはありますが・・・・。
 それに、1月15日に1万0982円の高値をつけたあと、①中国の金融引き締め、②ギリシャ問題の再燃、③小沢幹事長のゴタゴタ、④テクニカル的な過熱感、⑤NY市場の波乱、⑥JALの経営破たん―などと悪材料が重なりました。まさに、材料はあとから貨物列車に乗ってやってくる!の図です。

 さて、今週の投資作戦ですが、主軸株については仕掛けのタイミング待ちでしょう。川崎重工業(7012 東1 1000株)の230~240円は狙えます。世界的な鉄道ブームに注目しています。

 この局面において攻めるのは“小物”です。アドバンスト・メディア(3773 マザーズ 1株)、エスケーエレクトロニクス(6677 JQ 1株)、ザインエレクトロニクス(6769 JQ 1株)、イノテック(9880 東2 100株)、ブイ・テクノロジー(7717 マザーズ 1株)、東山フィルム(4244 JQ 100株)、エイチアイ(3846 JQ 1株)、国際計測(7722 JQ 100株)、大阪証券取引所(8697 ヘラクレス 1株)などの状況は劇的に改善しています。大阪証券取引所は別ですが・・・・。

 ハイテク系の銘柄は音声入力、タッチパネル、LED、スマートフォン、電子辞書、3Dテレビ・携帯電話、スマート・グリッドなど新製品・新技術の導入、普及が当該企業の収益構造を一変させるだろう、といわれています。新興銘柄の多くが2006年1月17日のライブドア・ショックの前後に高値をつけ、その後の業績悪化とともに、暴落の歴史をたどってきました。しかし、業績は完全に底を打ち、株価は猛反騰態勢を鮮明にしています。

 エイチアイは当コーナーの「2010年“初商い”銘柄」ですが、その他の銘柄も年初以来の講演会では詳しく説明しています。先日、名古屋でアドバンスト・メディアを取り上げたところ、「いや~、それを5株持ってるんだよ。“浜幸”さんが大株主だ、というので買ったんだが、買値は105万円。どうしよう?」。時価は3万~5万円、これはもう、買うしかありません。