- 時計じかけのオレンジ 完全版 (ハヤカワepi文庫 ハ 1-1)/アントニイ・バージェス
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邦題:時計じかけのオレンジ
原題:A CLOCKWORK ORANGE
著作:アンソニー・パージェス
スタンリー・キューブリックが映画化したことで有名な作品で、
むしろ映画のほうが有名である。
暴力を好むアレックスは日々、仲間を連れ、犯罪を楽しんでいる。
ある日、強盗に入った家で老婆を殺してしまい服役することになるが、
そこでルドビコ心療法なるものをを受け、暴力を拒絶する身体になってしまう。
釈放されたアレックスを待っていたのは、昔、暴力で傷つけた人々の仕返しだったのだ。
暴力を拒絶する身体になったアレックスはなすすべがなく、
人々に虐げられ、ついに自殺を図った。しかし、一命をとりとめたのだ。
そして、病院のベッドでアレックスは完全に『治った』と感じたのだ。
また暴力を好む身体にもどったと。
『時計じかけのオレンジ』は作中に出てくる作家の作品のタイトルである。
見た目は普通の果物だが、中身はゼンマイで動く機械であるということで、
すなわち、アレックスが矯正治療で善と悪の判断を奪われてしまった状況を指すのだろう。
作中にでてくる言語、ナッドサッドが非常に印象的である。当時の若者言葉を使っていたら、
現代では直ぐに古臭くかんじるだろう。しかしこのナッドサッドはいつ聞いても新鮮である。
著者のパージェスが考案したらしい。
この小説には映画ではカットされている最終章がある。
映画では悪から善、そして悪に戻ったところで終わるが、
小説ではこの後、家庭を求め、自分も落ち着いて生きていこうと
アレックスが語り、そして終わる。
ひどい暴力性を持っていながら、家族愛が芽生えるこの結末には納得いかない
読者も当時から多かったようだが、暴力も愛も人間が持っている本能である。
それに機械ではない人間なら、己で考え変わっていくものなのだ。















