芥川龍之介「蜜柑」と、ノルウェイの森 ~小説に何を求めるか? | Bookworm in the Hammock

芥川龍之介「蜜柑」と、ノルウェイの森 ~小説に何を求めるか?

正月休みに実家に帰ったところ、


母が、黒井千次さんの『老いのかたち』 (中公新書)


を読んでいました。



Bookworm in the Hammock



この本は、現在80歳近くになる著者が、


日々の生活で感じたことをまとめた


エッセイ集です。



30代の僕が読むには少し早い本で


最後まで読んではいないのですが、


中に芥川龍之介「蜜柑」について


触れた部分がありました。



その部分を読んだ瞬間、


名作「蜜柑」のハイライトの光景が、


僕の頭の中に、とても鮮明なカラー映像で


よみがえって来ました。



この作品を読んだことは、とうに忘れていたので、


とてもびっくりしました。



「蜜柑」は、超短編でありながら、


読む人の心に鮮烈な印象を残します。


ネタバレになるので中身については


記しませんが、


とにかく読後感がよいです。



(インターネット上で、無料で全文を読むことができます。)

             ↓

http://www.aozora.gr.jp/cards/000879/files/43017_17431.html




舞踏会・蜜柑 (角川文庫) 舞踏会・蜜柑 (角川文庫)




短編というと、


現代作家の中では


絲山秋子さんの「沖で待つ」が好きです。


この作品は、職場の「同期」を描いた作品ですが、


読後に、なんともいえない


温かな気持ちになれます。



沖で待つ (文春文庫) 沖で待つ (文春文庫)





一方で、年末に読んだ


村上春樹さんの『ノルウェイの森』には、


それほどの感慨を受けませんでした。



ノルウェイの森 上 (講談社文庫) ノルウェイの森 上 (講談社文庫)


ノルウェイの森 下 (講談社文庫) ノルウェイの森 下 (講談社文庫)



笑いあり、涙あり、上質の日本語が読める、


という3拍子が揃っていますが、


読後感がどうも。。。



どよーーーーーーん、


とした気持ちのまま、


作品が終了してしまいました。




「読後感」、、、、、


僕の場合、どうしてもこれを求めちゃいます。




ではでは。









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takeshi