「マインドフルな毎日へと導く108つの小話」 第23話 人前で話すことへの恐れ | 日々是本日

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アジャン・ブラム「マインドフルな毎日へと導く108つの小話」

第23話 人前で話すことへの恐れ

 

 

人前で話すことが苦手だった著書が編み出した方便の話である。

 

---あらすじ---

人前で話すことが苦手ながらも、

著者は修業として講演活動を続けていた。

ある時の講演で五分前に恐れで頭がいっぱいになった。

その時、知恵が働いて、

「自分が楽しめればそれでよい」

と決心した。

今では講演を楽しんでいるという。

面白おかしい話をして。

自分を笑い者にして。

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最近、「フロー状態」の話をしていて、

そのプロセスが楽しめているかどうかが重要なのではないか、

という話をしたのを思い出した。

 

この項は3ページ続いており、話がもう一つ紹介されている。

 

優秀な西洋人の僧侶が、

寺の集まりで講演するようにと、アジャン・チャーから命じられた時の話である。

 

---あらすじ---

寺のいろいろな人が来る集まりで講演するように命じられた僧侶は、

まず一時間、話をした。

終わろうとすると、アジャン・チャーは更に一時間話すように命じた。

更に一時間、話をするとアジャン・チャーは更に一時間話すように命じた。

三時間話した後では、自分の寺の人しか残っていなかった。

そこで、アジャン・チャーは更に一時間話すように命じた。

その僧侶の後日談によれば、

この日の講演で聴衆のあらゆる反応を見尽くした経験によって、

恐れがなくなったそうである。

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起こりそうなことを予め知っておけば、

それについてあれこれ考え続けることはなくなるだろう。

 

「楽しめるようになること」には実用上のメリットがある訳であるが、

人生において楽しい時間が増えるというオマケも付いてくる。

 

実に嬉しいオマケだ。

 

マインドフルな心は、あらゆる今を楽しむ。