【本の概要(アマゾン)】
女性や老人だけを狙った通り魔や強盗傷害を繰り返し、自暴自棄な逃避行を続けていた伊豆見翔人は、宮崎県の山深い村で、老婆と出会った。翔人を彼女の孫と勘違いした村人たちは、あれこれと世話を焼き、山仕事や祭りの準備にもかり出すようになった。卑劣な狂犬、翔人の自堕落で猛り狂った心を村人たちは優しく包み込むのだが…。涙なくしては読めない心理サスペンス感動の傑作。
【どんな人におすすめ】
20代→主人公視点で
50代から60代→親視点で
【良かったポイント】
■心理描写が絶妙
主人公の翔人が村人たちと触れ合ううちに、人間の
”あたたかみ”のようなものに目覚めていく。
その過程で、自分が今まで行ってきたことが、相手にどれだけ迷惑を
かけてきていたことに気付く。
しかし、頭ではわかっていても自分可愛さになかなか認めることができない。
その葛藤が見事に描かれており、つい自分の過去を振り返ざるにはいられない。
■家族愛とは?
主人公の翔人と翔人を世話するおばあちゃん、どちらも家族に対して問題を抱えている。
家族とは一番身近な他人である。
意識しようがしまいが必ず影響を受けて、私たちは育っていく。
けれどなにげなく、普段生活を送っていると意識しにくいところがある。
この本を通して、私は自分の親について考えさせられたが、親の立場でみたら
また違った見方ができるんだろうなと思った。