坊っちゃん (岩波文庫)/夏目 漱石
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こころ→それから→門と読んできて、坊ちゃん。

まずびっくりした。上の三冊と比べると全然違う。文章全体から滲み出るからっとした雰囲気が心地よい。慣れるまで時間がかかったけども。

主人公がなんというか、単純で正義感が強くて体力もあって、って感じだからかな。

主人公目線でずっと進んでいくのだけど、ところどころ笑ってしまった。

まさか夏目漱石で笑うとは。

とはいえ、夏目漱石のあのしっかりしていて、粒がそろっていて、私の大好きな文の雰囲気はやっぱりちゃんとあって(当たり前か)、改めて夏目漱石の世界が好きになりました。



とても読みやすくて、心地よい作品。

でもやはり最後は結局坊ちゃんが敗れたことになるのかなあ。

最後の一文が凄く淡々としていて、却って清……って気分になりました。