「草迷宮・草空間」 作・内田善美 (以下敬称略)
今でも人気の内田善美です。
現在、全てのマンガは絶版。
本人が過去の全作品を出版したくないとのためらしいです。
でも、これほど緻密で繊細な作品は、ぜひとも復刻してほしいです。
主人公は表紙の日本人形です。
人形ですが、生きている?(と表現して良いのかな?)
普段は人形ですが、自分の意思で動いたりします。
綺麗な絵で描かれていて、うっとりと見とれるようなマンガです。
人形→人間
人間→人形
への変身?を絵だけで表現しているのは美しいというより、芸術品と思わせます。
スネて向こうを見る瞬間に人形に戻る場面ですが
後ろ姿が人形にしか、私には見えません。
内田善美といえば、この「草迷宮・草空間」と「星の時計のリデル」ですが、
私の一押しは「空の色に似ている」
中に小さいコマで描かれている、猫の顔は秀逸すぎます。
このヒトコマで(私の想像では)内田善美はスターダムに駆け上がったのです。
この人の作品を読むと思うのは、
作品は作家だけのものなのか?と言う事です。
どのような理由で復刻を拒んでいるのか分かりませんが、
大好きなマンガってどこかで 「私だけの物」っていう感覚ありませんかね?
一度発表したんだから、ファンの事も多少は考えて頂き、
復刻に理解をしめしてもらいたいです。
私だけではなく、凄く多くの人が復刻を待ちわびております。
まだ読んでない作品も私にはあります。
復刻を心の底から待ちわびる作品であります。