パラダイム・シフト(大転換)―世界を読み解く/榊原 英資


パラダイム・シフト 大転換

世界を読み解く

2008年6月に発行された本ですが
いまの世界経済を言い当てています。ミスター円と呼ばれた著者ならば
それぐらい読めるのでしょうか?
過去にアウトソーシングされる=システム化
日本は資本主義をかぶった社会主義、中国は社会主義をかぶった資本主義
等 なぜ 中国は社会主義なの日本より格差が大きいのか?なんて考えたり、
オリジナルな言葉も沢山出てきて面白いです。

それではレビューです。

グローバリゼーションが進めば ローカル(日本的なもの)を発進しないといけない。

市場とはいかなるものか?
為替では主観のウエイトが高く ケインズの言う 美人投票である。
噂を多くの人が信じれば現実にレートが動く。

ドル本位制が揺らぐ中 アジアでの円の位置づけをどうするかが重要
日本人は考えていないが 日英、日米で近代化した日本の正念場。

世界的な金融インバランス 原因は大量の資本輸出国 日本 これがサミットでの問題
その原因は日本の低金利政策にある。
インフレ圧力の主な一つは賃金UPだが、正規社員は増えず、非正規を活用する仕組みに。
しばらくこの傾向は続く

高金利を狙っている投資家はヘッジをしていないので大きな為替損を被る可能性あり。
(2008年6月30日の本なので、その後本当になりましたね。投資家は痛手でしょう)

振り回される実物経済
ここ10年 特にアメリカの金融政策が緩和気味に推移しすぎたことが
過剰な金融化の一つの原因ではないか?

グローバル化ではなくアメリカニゼーション
アメリカの優位性 金融、会計、法務 GEやGMもM&Aで日本、ヨーロッパ
をしのぐ成長率を達成した。(もはや 製造業ではなく 投資銀行)

ストックオプションは株主と経営者との利益一致を狙ったが、
経営者はもっと短期に株価を上げることに躍起になった。将来の利益を犠牲に
年金基金も短期な利益に走った もはや投資といわず マネーゲーム

アメリカの原理主義化  われわれは正しく、彼らは間違っている という考え
(軍事的に)強いわれわれはもの(経済)もよく知っているので
正しいのはわれわれの方だ。目的が達成されれば許される と思っている。

グローバル化=帝国化・金融化・二極化
近代は均質であることを要求したが、グローバル経済では格差拡大の時代
19世紀のイギリスもグローバル化で帝国化が進み格差も拡大していった。
その後、格差解消で共産主義が誕生した。

格差がもっとも現れるところ それは学問の世界である。
作業は人の10倍早く出来ないが、学問は ゼロ、100はありうる。

アメリカの95%が貧困層か落ちこぼれ
アメリカの格差は インドよりひどく 中国並み 60%の資本が人口の5%に

デフレは 市場統合と技術革新によって構造的に起こる。17世紀、19世紀と同じ

フラット化する世界では デジタルな仕事はアウトソーシング、システム化される
デジタル化されない アナログの能力が価値を生む

フラット化の時代は大変重要なのは教育である。
フラット化するなかではプロ出なければ稼げない 日本は世界と逆の方向へ向かっている。

平和こそ日本的なるもの
平和が350年、250年継続した国は無い
ポスト近代時代は日本的な共栄の文化を発進しよう


中国、インド、中国とインドの詳しい話が載っていますので
今後の経済(マクロ)の動きを知りたい人は 読んでみてはいかがでしょう?

パラダイム・シフト(大転換)―世界を読み解く/榊原 英資