マクドナルドはなぜケータイで安売りを始めたのか?
吉本 佳生
講談社
ISBN978-4-06-282143-8

マクドナルドはなぜケータイで安売りを始めたのか? クーポン・オマケ・ゲームのビジネス戦略 (講.../吉本 佳生

¥1,680
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<目次>
第1章 オマケ商法は正しいビジネスのやり方なのか?
第2章 超人気の豪華RPGソフトの価格が暴落しやすいのはなぜ?
第3章 ゲーム機やテレビがどんどん高機能になって安くなるのはなぜ?
第4章 なぜ牛丼チェーンは過激な値下げ競争をやめられないのか?
第5章 同じゲームソフトの廉価版と中古品はどっちがお得?
第6章 Tシャツにブランドマークをつけるだけで高く売れるのはなぜ?
第7章 マクドナルドはなぜケータイで安売りを始めたのか?
第8章 ネットでいろいろなサービスが無料なのはなぜ?

本書は価格戦略の基礎知識を最近の身近な事例で学べます。

著者が述べているように、中高生が価格戦略を理解できるように、ゲームソフトの例を多く挙げ、知っている知識から広げているようになっています。

しかし、大人が見ても現代の価格戦略の方向がわかるようになっているので、楽しんで読めます。


従来の価格戦略説明本と異なるのは、タイトルにあるように、ケータイやクーポンを使った新しい手法の説明をしていることです。

出版が2010年11月なので、現時点でも新鮮なネタです。


現代の価格戦略は大衆向けから特定された個人に向けて、個別に行うようになってきています。
そのツールがケータイや電子マネーです。

その特徴は、IDによって個人が特定できることや、登録された生年月日や性別や住所などのプロフィールが分かる事。

さらに、IDによって購買履歴が分かることです。


蓄積されたビッグデータを分析することで、トレンドも掴めますし、個人への効果的な価格戦略も適用できるのです。

個人的には、TSUTAYAのTポイントカードが最初に出た時、複数業種で使われる意義が分かりませんでした。


なぜレンタルビデオのTSUTAYAが他業種に使わせるのか?


Tポイントカードの本当の目的は、ポイントによって集客するのではなく、IDに紐づいた購買データを取る事だと気づいたのはしばらく後のことです。

本書を読むと、こういった価格戦略がわかるようになります。


今後、大手は購買履歴データを活用し、個人々々に最適なクーポンを配信するようになるでしょう。

これを嫌う人もいるでしょうが、逆に使いこなすことも大切です。

よく考えてみれば、昔は個人商店がお客さんそれぞれの好みを知っていて、商品をおすすめしていたはずです。


例えば、魚屋で刺身を良く買う人には、その日一番美味しい刺身をおすすめするとか。

家族構成をしった上で、切り身をおすすめしたり、料理法を教えたり。


これが現代では大企業がIDをキーにしておすすめ活動をする、という形態に変わっただけとも言えます。

消費者である以上、価格戦略に必ず巻き込まれています。

賢い消費をするために、価格戦略を知っておきたいと思います。