マーケテイングの基本理念をストーリ調に仕上げた比較的読みやす著書。会計ソフト会社の商品企画部を中心に話は展開してゆき、1)事業の再定義 2)顧客のいいなりになるマーケテイングマイオピアに陥らずに、顧客が気付いていないニーズを提案する(ある意味ソリューション型営業か? 3)製品化がうまくいったあとも16%のテイッピングポイントを超えるための準備をぬかりなくやること 4)自社のバリューポイントを見極め、価格競争の泥沼にはまらなこと などを物語の中で展開しているため、頭に残り安い。若手中堅向けの書か?
100円のコーラを1000円で売る方法/永井 孝尚
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いま話題になっている落合前監督の’采配’の’前篇’にあたる著作。どちらも所属チームがない状態で書いているため生の姿の’落合哲学’を理解するには最適な書。こちらの著作は、選手を引退したあと、指導者になる前に書かれているもので、特に外部コーチなどの経験談をもとに選手としての心構えなり、技術論を具体的に記述している。特に印象に残ったのは、いい成績を残すにはまず食べて寝ること。選手としてもあれだけの実績を残しているため、技術面、精神面などの説明などにも説得力があるが、基本の基本もそれ以上に気を使ったことに、超一流になるためのヒントにもなったように思う。’采配’とセットにして読むのが一番読み応えがあるような気がする。
コーチング―言葉と信念の魔術/落合 博満
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まず主題に入る前に3つの質問。1)この仕事は、他の国でもっと安くできるだろうか?2)この仕事は、コンピュータならもっと早くやれるだろうか?3)自分が提供しているものは、豊かな時代の非物質的で超越した欲望をみたせるだろうか? じっくり考えてみると自分の仕事も含めて、日本の平均的なサラリーマンであれば90%以上がひっかかってしまうのではないかと思う。こんな時代を乗り切るための6つのキーが1)デザイン2)物語3)調和4)共感5)遊び心6)生きがい という。頭脳の使い方もいままでの論理的な思考をする左脳から、直感的な機能をする右脳に比重をおいた頭の使い方をすべしと説く。5年以上前に大前研一氏によって訳された書籍であるが、自分の人生を考える意味でも非常に参考になる書物であった。

ハイ・コンセプト「新しいこと」を考え出す人の時代/ダニエル・ピンク
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