「しがらみ」
この言葉と生きていないという人間はいないに等しい。
大人、子供、父親、母親、友人関係…
この店の主人も、病気というしがらみに取りつかれた人物の一人だった。
自信の病気と向き合い、手術を終えたその後日、
マカン・マランの住人たちは優しく出迎える。
もう一人増えた派遣社員として働く住人を増やして。
西村真奈は、丸の内で働く派遣社員。
長きにわたって居座り続ける同じボスの派遣社員の顔色をうかがいながら、
毎朝出社ぎりぎりで出勤し、なんとか取り巻きとともに機嫌を取っている。
そんななか、寿退社していく同じ派遣社員の綾乃の結婚祝いを探すべく街に繰り出したが
ボス派遣社員の無理のある要望にかなうものが見つからず、あきらめたときだった。
足元のキジトラの後を追った先にいたのはドラァグクイーン。
蒸しケーキを焦がしていたのだった。
ハイこんにちはowlです。
先日からどハマりしているマカン・マランの続編を読了しました
昨日の夕方に読み始めて夜に読了。
夕飯が簡単だったこともあるんだけど、ページの進めやすさが快感です
予告通りアマゾンでさらに残りの2巻を購入し、楽しみとなっています。
【今回のテーマはしがらみ】
とかでっかいこと言ってますが、実際にはこの本にはそんなことどこにも書いていません。
ただ、しがらみと言うワードはいくつか出てきたし、縛られずに生きている人はそれほど多くないのではないかなと思います。
産まれた赤ちゃんにも国籍や人間とか、親の社会的立ち位置からのしがらみと言うのもあるかもしれませんね
初登場となる
1話の西村真奈さんは、今作ではジャダさんと仲良くなって「マナチー」という愛称で親しまれています
派遣社員なのですが、お局系ボスキャラ派遣社員の取り巻きに何とか入り込んで、
周りの顔色をうかがいながら生活していました。
本を読むのが昔から好きで1人の世界に入って楽しむタイプの真奈なのですが、
幼稚園の頃に一緒に遊んでてもつまんない
という完全無自覚悪意の言葉が今でも心のどこかに引っかかってたのでした。
そんな中、綾乃という同じく派遣社員が同じ会社の部長と(丸の内の会社の部長さんですよ)結婚の運びになり、
結婚祝いを探しに行くというところからマカン・マランの出会いが始まります。
この綾乃さんは一緒に取り巻としていようとしていたのかもしれませんが、どこか鈍い所があり、
ボスキャラ派遣社員とその取り巻きにこき下ろされていたのですが、綾乃自身はそんなこと考えてなかったのかもしれません。
鈍いながらもどこか遠くからボス派遣社員やその取り巻きと真奈を見ていたかもしれないです。
綾乃の代わりに入ってきた真奈や他の社員の中ではぶっ飛んでいるタイプの晶子を見て、
真奈は自分にないものに気づいてしまいます。
今回は1冊目のマカン・マランの後半ごろから登場し始めたキジトラちゃんが良い仕事をしてくれます
猫らしいツンデレ具合がまたたまらん
そして2冊目最後の柳田さんは、今作二回目のメインキャラとして登場しています。
教頭になってる。ちょっとランクアップしたみたいです
学生の頃に出会っていたらくっそつまんねー感じの学校の先生なんですが、
同じ社会人という立場や親の立場になると柳田さんの気苦労もなんとなくわかるようになります。
個人的には柳田さんが現段階のお気に入りのマカン・マランのお客さん
ジャダさんや他のドラァグクイーンのオネエさんたちとの絡みもなんかいいんですよね
もうすぐ12月になろうとしていますが、かなり寒くなってきていますし心が温まる一冊になっています。
想像力の膨らむ本なのですが、店内の印象もとても暖かみを感じます。
自宅でぬくぬくしながら読むにはおすすめの一冊ですよ