吉井竜一厩舎開業 | 中川明美の南関あらうんど

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昨年の春にステッキを置いて調教師に転向した吉井竜一調教師。
騎手として25年。
3年ほど前から調教師への道を意識していたそう。

 

(写真提供:小川慎介さん)

 

騎手時代といえば、やはり思い出すのはキャニオンロマンのこと。
京浜盃、黒潮盃(当時はクラシックの前哨戦だった)、羽田盃と3連勝した際のガッツポーズは忘れられません。
東京ダービーは頭角と言われながらも骨折が判明。
この時はみんなで泣きました。
競走馬として波瀾万丈すぎたキャニオンロマンですが、25歳になる今も故郷の谷川牧場で元気に暮らしていると聞いて、機会をあらためて数奇な競走生活のことを書こうと思います。

 

 

昨春に調教師試験に合格すると、入れ替わるように長男・章騎手が騎手デビュー。
いっしょにレース騎乗はできなかったけれど、引退式とお披露目式を同時に行うという素適な演出もありました。

 

そして今回から開業出走。
4月22日の第2Rスタークレストが吉井竜一厩舎にとってデビュー戦となりました。
12馬房を4人のスタッフでのスタート。
デビュー開催は7頭を出走させる予定です。

 

開業まで一年の研修期間には、ドバイやキーンランドのセリを視察したほか、JRA矢作厩舎所属チェスナットコートのオーストラリア遠征に帯同し調教を担当。

 

「オーストラリアは坂路がない中での調整で、競馬のサイクルも南関東と似ているから学ぶものが多かった。遠征に来ていた他の国からの調整を見ることができたことも収穫」

さっそく反復トレーニング等の調教メニューや飼料面を取り入れていします。

 

 

「一番はチームワーク。スタッフで担当馬以外の馬の健康状態も共有して体調管理し、馬づくりに反映させていきたい」と、馬房も全面改装して環境づくりにも力を入れています。

 

2戦目には章騎手が騎乗して親子タッグが実現。

吉井章騎手

「たくさん乗せてもらっているので一頭一頭どう力を出せるか考えて乗れるようになるといいんだけどね」

デビュー年に30勝を挙げる活躍をしている章騎手ですが、辛口なのは父としての教え、そして期待の大きさでしょうか。