加賀五彩&伝統格調の金沢老舗料亭「大友楼」さん&金沢フードピア | 三宅エミのライターズノート

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「美しく生きる」とはー。
日常にやどる美的感覚、美意識、美食、美術工芸、書籍、映画など、
ライター&アーティスト目線で、ゆる〜く記します。

金沢には老舗料亭がいくつもあり、

毎冬この時期になると、

各料亭やお食事処を中心に、

食イベントが行われます。


1か月にわたる「金沢フードピア」は、

食とスペシャルな楽しみが、

掛け合わされているので、

金沢の冬の味覚を満喫したい方には、

おすすめです。

ぜひスケジュールを、

チェックしてみてくださいね。

2月28日まで開催中です。



なかでも、

加賀藩から継承する、

伝統的な儀式料理の七草粥をいただけるのは、

イベント期間中は2月4日の一日限りです。

(すでに開催済みです💦)



その催しの前日という、

ラッキーなめぐりあわせで、

老舗料亭「大友楼」内にて、

七草粥の伝統的儀式を、

拝見することができました。


七草を七つのお道具で叩きながら、

唐土の鳥が日本に菌をはこびこむ前に、

未然に防いで無病息災を願おうと、

文言を唱える儀式です。


会食のお食事に、

この七草粥をありがたくいただいて、

2018年の無病息災が約束されました、笑。

節分なので招福もバッチリですp(^_^)q




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*蝋燭の炎が照らす江戸時代っぽい雰囲気、映画のワンシーンのようでした



大友楼さんは、

加賀藩御膳所の料理方をつとめた由緒ある料亭です。

映画『武士の献立』のお料理を監修されたことでも、

よく知られています。

七草粥の伝統儀式に先だって、

大友楼7代目大友さんから直に解説を伺いながら、

美術館収蔵品レベルのお宝展示を、

鑑賞させていただきました。


各ポイントで、

わたしは龍に呼びとめられていました^_−☆


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※展示内容は随時変わります



会食中には、

わたしの背後から龍が現れて、

ものすごく、びっくりしました〜。


ふいに、後ろをふり返ったら、

掛け軸の中で丸くなっている大きな龍が、

わたしの真後ろにいたのです。


気づかずにいたので、

気づいた瞬間、大感激しました。

(ありがとう✨背後を守護された気分ですp(^_^)q)



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こちらのお部屋は壁が緑色ですね。

加賀五彩の草の色※は、加賀伝統の色味です。


お部屋に人が出入りするたびに、

襖が開いて、

加賀五彩の臙脂※の壁が見え、

さらにその奥の桃色壁が重なって見えて、

金の屏風も加わって、

都度、変化する色の重なりが、

美しいのです。


襖を開けた瞬間の色彩変化も、

おもてなしをわすれない、

すべて計算されたしつらえなのでしょうね。

 
飾られている掛け軸の絵柄や屏風、

テーブルセンターやお座布団にいたる、

加賀五彩の調和にもうっとりしました。 


伝統と格調ある老舗料亭は、

配色、年輪を重ねた建物、調度品から、

美意識がただよいます。

それが、あたりまえのように、

さりげなく、自然すぎますよ。


加賀五彩をとりいれた美意識を、

金沢(石川)では、

ふつうに目にして暮らしています。

みんなの無意識レベルに浸透させる働きかけが、

県や市の文化政策指導で、

行われているせいかもしれません。


北陸新幹線の車体や内装にも、

加賀五彩がふんだんに取り入れられていますね。




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※加賀五彩(フリー画像より)



加賀料理は、

お味がやさしくて、

するっと入っていきました。

お料理を盛り付けた九谷焼や漆器も、

目に鮮やかでしたよ。



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お粥さんには、お餅入りです。

これが加賀風。

堪能いたしました💕



老舗は金沢の美意識の宝庫です。

歴史、文化、伝統、格調が、

たたずまいから感じられる貴重な場所です。


加賀藩から一般市民に美感が伝わり、

金沢(そして石川の)各家に浸透し、

美意識がDNAにすりこまれて、

知らずに、生まれながらに、

独自の色感がそなわるのかな、

と感じます。


若い頃は、まったく意識したことは、

ありませんでした。

伝統文化は、めんどうなもの、

とさえ、感じられたりしてー。


ふだん気にしたことがなかった色感ルーツを、

大人になって、あらためて、

知ることができる、

貴重な保存庫のような気がしました。

古から継承される伝統文化が、

永続されますようにー。



訪れる人が間接的に、

継承サポートに携わるので、

伝統文化の担い手となれますよ。

とても幸せなひと時、

みなさまも、ぜひ満喫くださいませ。

金沢フードピアのイベントを参考に。↓



PS 大友楼さんの七草粥と、
展示中の大樋焼は、
金沢フードピアに関連しています。


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