『お金が貯まる人は、なぜ部屋がきれいなのか──「自然に貯まる人」がやっている50の行動』

 黒田尚子

日本経済新聞出版 2022316日)


フィナンシャルプランナーによる、お金との付き合い方に関する本。



「金融機関が言葉巧みに勧めてくる金融商品は、あくまでも、金融機関が売りたいものであって、顧客が買って良いものとは限りません。」

-p. 144


「投資の基本は『安い時に買って高い時に売る』。投資ブームの時は静観し、株価が下がって世の中の投資熱が落ち着いているタイミングで安く買うという基本中の基本を忘れないようにしましょう。」

-pp. 148-149


「『最悪の場合、これだけ減っても家計が耐えられるお金はいくらか』が、投資に回せる資金の割合を決める参考になるのではないでしょうか。」

-p. 149


「公的保険、民間保険を問わず、すべての制度やサービスはセルフサービス。つまり自分で申請することが原則」

「つまり、どんな制度があるか知らない人は損をしてしまう」

-p. 185


「住宅ローンを組む上で大切なことは、金融市場の動きに一喜一憂して、金利が低いからと飛びついてしまうのではなく、住宅ローンの基本的なしくみを理解し、頭金や自己資金をじゅんびしあ、将来の返済プランなどをしっかり考えることです。」

-p. 203



「赤字体質の家庭の多くが、『これだけは譲れません!』といった『聖域』をお持ちです。そして、聖域になりがちなのが子どもの教育費。」

-p. 204


「高収入家庭に見られがちなのが、教育と住宅、双方にお金をかけすぎてしまうこと。子どもに良い環境を与えたいと地価の高い地域に住み、そこに住む教育熱心な人たちにさらに刺激されて、ますます教育費をかけるようになる、というケースです。」

-p. 208


「人生における三大資金は『住宅資金』『教育資金』『老後資金』の3つ。それぞれのライフステージでは、複数の資金ニーズの優先順位やバランスをとりながら、個々の裁量でどれだけ『かける』のかよく考えてみることが大切です。」

-p. 209


「よく子どもには、お金の苦労をさせたくないと言いますが、遅かれ早かれ、社会人になれば、自分自身の収入でやりくりしていかなければならないのです。それなら、子どもが独立する前に、お金との付き合い方を学ばせるのも親の役目の一つだと思います」

-p. 212


「承認欲求が強い人は、『(SNSの)いいね!』をもらうのだけを目的にモノ消費・コト消費をし、それを投稿しがちです。」

-p. 227



日々の生活費、住居費、教育費から、介護費用、年金、貯蓄、投資にいたるまで、お金との向き合い方、付き合い方について、漫画や図表なども交えて詳しく説明されていて、勉強になる。


お金について1から学びたいという人は始めから順番に目を通すのも良いし、「ある程度分かっています」という人は気になるところだけを読むのでも良さそう。お金に対するリテラシーの底上げになりそう。