現在に至るまでに経営書の分野でもっとも読まれてきたのが


「エクセレント・カンパニー 超優良企業の条件」です。


エクセレント・カンパニー (Eijipress business classics)/トム・ピーターズ
¥2,310
Amazon.co.jp


世界中で600万部売れたと言われています。



今でも、同書を


「経営に関する最優良書」あるいは


「自分の座右の書」として挙げ続けている人も少なくないはずです。



しかし


この「エクセレント・カンパニー」が


でっち上げだったという事実を知る人は多くはありません。



著者のトム・ピータースロバート・ウォーターマン


マッキンゼー社のコンサルタントでした。



マッキンゼーのように経営戦略を専門分野としている


コンサルタント会社のことを「戦略ブティック」と呼ぶことがあります。


そんな戦略ブティックでは自社のエクセレンスを誇示するために


専門書や啓蒙書、あるいはコンサルティング技法を活発に発表しています。


つまり「エクセレント・カンパニー」はマッキンゼーにとって


これほど成功したパブリシティはないということになるのです。




同書で「アメリカのジ・エクセレント・カンパニー」とされた企業の認定基準は


財務的には著作の前20年間にわたって増収増益を続けていたこと


そして著者達が考えた


「企業としての卓越条件」を満たす会社というものでした。


これらの優良企業群が実践している経営をコピーしていけば


あなたの会社もエクセレントになれる!というわけです。




さて原書では43社の会社が


エクセレント・カンパニーの企業事例として掲げられましたが


翻訳版ではその中から14の会社が例示されました。



しかし、2001年にある学者が


「これら14のエクセレント・カンパニーのその後」を検証しました。


すると何とその時点で4社を除いて


すべての会社が倒産や他社に吸収


あるいは深刻な不調にる大規模なリストラなどに見舞われていたのです。




するとその年の12月に


「FastCompany」というアメリカのビジネス誌が


「トム・ピータース、真実の告白」という


インタヴュー記事を掲載したのです。



その記事の中で、著者のトム・ピータース自身が


「『エクセレント・カンパニー』の中で我々はデータをねつ造した」


と認めてしまったではありませんか?



さらに


「あれはマッキンゼーのゴミ箱から出てきたがらくたで、『ヒップ・ポケット・プロジェクト』であり、全くのでっち上げだったんだ」とまで語っています



つまり


「お尻のポケットに突っこんでおくような無価値なもの」ということなのです。



「それがあんな騒ぎになるなんて・・・」とも告白しています。




こうなると


あの世紀のビジネス・ベストセラーへの賞賛、位置づけとは一体何だったのか?と思ってしまいます。





「エクセレント・カンパニー」を現在、再検証してみてわかることですが



経営セオリーには流行りがあることと


人気があるセオリーでも

すべてが正しいとは限らないということがわかります




この手の経営戦略セオリー的なビジネス書は現在も多数発刊されており


我々が気をつけないといけないこととは


読み手側が、どこか偏りがないが?机上の空論ではないのか?


実ビジネスにそぐわないところがありはしないか?という


検証も行いながら読み解き、理解していかなければならないということです。







このブログではこのように


「ビジネス書の選び方テーマ」にデキるビジネスパーソンの方々との共有


の場にしていきたいと思っています。


どうか、よろしくお願い致します・・・。