2003/4/2(Wed)AgMo=0.3 
     では、そんな春の星を見てみましょう。
     東の空からは"春の大曲線"に沿って、続々と春の星座が姿を現せ始めます。と、同時にこれまで夜空を彩っていた冬の星座たちが、少しずつ姿を隠し始      めました。
     さて、4月の前半にはこの星座の入れ替わりがメインとなり、あまり現象はおこりません。反対に言うなら、"オリオン座"と"こいぬ座"と"おおいぬ座"      を結ぶ"冬の第三角形"と、"北斗七星"と"うしかい座"と"おとめ座"を結ぶ"春の大曲線"が同時に夜空に見える唯一の約2周間でもあります。
     16日には"水星"が東方最大離角を迎えますので、夕方の西空に肉眼で大きく見えます。またこの日の未明…ですから15日の深夜~16日の朝方にか      けて"おとめ座γ星"が月に星食されます。
     また、"土星"が足早に夜空から去りつつあるので、まもなく見えなくなるでしょう。現在"土星"は"オリオン座"の右斜め上あたり、"アルデバラン星"の      真上あたりに位置しています。
     しかし反対に"火星"が"いて座"の東部に位置していて、地球への接近の足取りを早めているので、再び頭上に輝く赤い星が帰って来ます。
     17日は満月で、22~23日の下弦の月の頃では"こと座流星群"が極大を迎える見込みです。真東を向いて20度~30度くらい顔を上げてみてくだ      さい。目印は"はくちょう座"の十字架です。
     26日には今度は"おとめ座流星群"が極大を迎える見込みです。"おとめ座"は南東の空低くに位置しているため、月齢は24.3とほとんど月明かりが無      いに等しくても、大気の湾曲で見辛いかも知れません。
     月末30日は、変光星の"はくちょう座χ星"が極大を迎えます。この"χ"は十字架の下縦線の中程に位置し、周期408日で3.3等から14.2等まで大き      く明るさを変える、ミラ型の長周期変光星です。
     "おとめ座γ星"の食は札幌~仙台で観測できます。東京では月面スレスレを通過する"γ"が見られるでしょう。
      札幌=15日27時22分(16日3時22分)→27時53分(3時53分)の間、月に隠されてしまいます。       仙台=15日27時36分(16日3時36分)→27時54分(3時54分)の間、月に隠されてしまいます。
     隠れる時間よりも20分~30分程度早めに、見学ポイントへ到着するようにしましょう。尚、東京では27時49分(3時49分)に最接近します。
     では最後に、"木星"の"ガリレオ衛星"たちの今月の公演時間を記します。今月の公演は2回となっています。
      28日 23:59 カリストがエウロパを隠す 部分月食 継続時間7.9分間 減光量41%       30日 20:18 イオの影にガニメデが入る 金環月食  〃  7.6分間  〃 52%
     尚、月食時間は7.6分間ですが、金環月食となるのはその内2分間です。"はくちょう座χ星"と同じ日なので、併せてご覧ください。ちなみに"γ"はガン      マ、"χ"はカイと読みます。
     では今月もすてきな夜をあなたに…☆彡