現在28歳。ヲタクとか腐女子とか色々自覚はあるけれど、あまりリアルではそのパトスを表立って外に出してこなかった。

でも最近思うに、自分は誰かと誰か、何かと何か(2体以上複数も可)の「関係性」について考えたり、見たりすることに喜びを感じ、テンション上がるんだなあって気づいてきた。

のでこのブログはその「関係性」についてのみ吐き出す場としようと思って今更ながらアメブロ開設しちゃった。
まあそういう熱量放出の場とするよ、っていう自分ルールと前置きを記して初投稿。

***

まずはこれについて吐き出しておきたい。


アニメ「ユーリ!!! on ICE」について。

もっと言うとメインキャラ3人(勇利、ヴィクトル、ユリオ)の関係性について。
私の2017年はこれから始まった・・・!!

たくさんのファンの方々がすでに語り尽くしているであろうけどそれでも語る。てか語りたい。
詳しい大筋とか作品背景とかはもう省略。わかってる前提で進めます。ネタバレもあります。読む方がいたら注意。


私がこのアニメでもっとも胸熱だったのはユリオ(ユーリ・プリセツキー)の存在。

勇利くんとヴィクトルの関係はもうね、なんていうかほぼ完成されてる気がするんだよね。大多数の女子たちが憧れうる、理想の関係なのではと感じる。
色んな関係(名前を付けられるもの)で表すと、複合的で、時に相反する関係すら含んでいる。

・同じ競技で世界を舞台に闘う「同志」であり「ソウルメイト」
・「コーチ(ヴィクトル)と弟子(勇利)」
・「兄と弟」
・「友だち」
・「憧れの対象(ヴィクトル)とファン(勇利)」
・刺激を与え合える「相棒」「パートナー(ただしnot性的)」

あと足りないのは「(性的な関係を持つという意味での)恋人」ぐらいな気がする(ただしそれも作中にあからさまな描写がないだけで充分匂わされてる気もしている)。

腐女子層がこの2人をして「あとは私たちが妄想や二次創作でさせることと言ったらSEXぐらいしかない」と言ったのも頷ける。
だって公式がこれ以上ない位濃密な関係性を描いてくれてしまったのだもの。
(いや、ありがとうと言いたい位ですよ。)

まさに作中の言葉を借りるなら「その関係に(既存の言葉で表せるような)名前はないけど、あえて愛と呼ぶことにしました」的な「勇利という人間としての愛」「ヴィクトルという人間としての愛」なのである。

んでこの作品のすごいと思うとこは、この勇利とヴィクトルを「相手国がフィギュアスケートを続けるためには、自分がフィギュアスケートを辞める(諦める)必要が生じる」(※まあ結局はすごい困難が伴う第3の選択をしたんだけど。。)という状況に置いたとこ。
フィギュアスケートを介して繋がって、それで個人対個人の濃密な関係を築き上げた2人なのに、相手へ望むこと(=スケートを続けてほしい)を叶えるためには自分がその媒介を手放さなくてはいけないという。切ない緊張関係。

もう、胸熱だよねやばいよね。

ここでユリオの登場なんですよ。
(ようやく出だしの話に戻せた。。。)

ユリオは勇利にとっては競技者としての「対等なライバル」。これが重要(勇利にとってヴィクトルは憧れの存在であり、少なくとも作中のシーズンはコーチに専念したため''対等な''ライバルという関係は担いきれなかった)。

それが最も発揮されたのが第11話、最終話。
勇利はヴィクトルに選手復帰してもらい、自分は有終の美を飾るつもりでグランプリファイナルで引退すると決意しヴィクトルにそれを告げる。
ヴィクトルは舞台で闘える魅力的な選手として成長し、また自分自身の「L(=LOVEとLIFE)」を象徴するくらいの存在になった勇利がスケートから、また同時に自分からも離れることが受け入れられない。
氷の上で「競技者」として「競技者の勇利」に語りかけることが今はできないヴィクトルでは勇利の決意を止められない。
そこでヴィクトルが頼みを託したのがユリオだったんだよね(と私は解釈している)。

それが現れたのがユリオがファイナルでのフリー滑走に向かう途中のヴィクトルからのハグ。

ヴィクトルはヴィクトルとユリオのコーチ・ヤコフをして「困ったときはハグすれば助けてくれる」と作中で言っていたけど、その「助けて」が表れていうシーンだと思うの。
自分の勝利をかけた、ここいちばんの舞台であるにも関わらずユリオはヴィクトルのメッセージを受け取り、氷の上から勇利に演技で語りかける。ライバルとして、勇利の中に再び競技者の火を灯すために。

「豚に食わせる金メダルはねええ!」はもう名言(ユリオの声を当ててる内山さんのファンになった)だし、ユリオの熱い思いと、スタッフの神がかった作画・演出から伝わりまくる気迫にもう泣くしかないよね。

勇利とヴィクトルの関係は理想。でもこの作品ではユリオという存在が更にこの関係に緊張感を与え、また強固にもしている。
またユリオ自身もこの二人がいて、複雑な感情を身のうちに秘めたからこそ強くなった。
10話でヴィクトルが「俺が選手を続けていたら、ユリオのモチベーションはここまで上がっていなかっただろう」ってモノローグで語るシーンがあるけどまさにそう。
ユリオも物語序盤ではヴィクトルに対し「憧れ」が強かったと私は思う。でも5話の温泉 on ICEでの対決を経てユリオのヴィクトルへの想いはもっと複雑なものになった。
たぶん「憧れ」が「ライバル心」寄りのものに変わったんじゃないかなって気がする。
「競技者」としてのヴィクトルを誰より意識してたのはユリオなのかもしれない。
誰よりもヴィクトルと勇利を「対等なライバル」として愛していたのがユリオだと私は思っている。

***

まあそんな「その人とその人の関係」としか表現しえないような「名前はない関係性」、でも「刺激的な濃密な関係性」をたくさん見せてくれたこの作品はスタッフの作り込みに見える気合いの入り方も相まって、どえらく面白かった。

私の語彙力ではまだ充分に語りきれてない気もするけど、今回はここまで~。