カフェオープンまでの準備がいろいろと進んだ。

と言っても、なにせ、初めての飲食店である。

何をどうしていいのか全くわからない。おまけに料理も得意な方ではない。

幸い、いろいろ食べ歩いていただけに、味やサービスのあり方などがわかるのが救いだったが。

でも、知っているのと自分がサービスを提供する側になるのは全く異なる。

 

人って本当にわからない時は、「何がわからないのかがわからない。」「何から始めていいのかわからない」となるが、まさしくそんな状態だった。

しかし、こんな時にこそ、以前記した京都フォーラムでフェリシモの矢崎会長に「良心で行くと繋がる」「良心は間違わない」と教わったことを実感する日々になるのであった。

 

これも以前に記したが、今回の沖縄でのカフェは、その先に続く、沖縄での事業構想のきっかけだ。

この事業、僕の中ではひとつのチャレンジだと思っている。

そのチャレンジとは、「良心がつき詰まっていったら、本当にそれだけでビジネスが成り立つのか」というチャレンジだ。

 

良心でビジネスというと、慈善事業、ボランティア活動と勘違いされるのだが、全く違う。ビジネスである以上、営利の追求だ。そこを否定するのではない。

自分達が生きていけなければ意味がない。しかし、営利が一番でもない。

人が利益を出すのは生きていくためだ。

もっと言うと、幸せに生きていくためだ。

ということは、幸福の追求を一番に持ってくると、営利は最優先事項にはならないのだ。そして、僕は自分で実験をしたいと思っている。それは、「良心をベースに考え、行動して事業が成立する」ということ。

もっと言うと、事業も含めて自分らしく、魂がのびのびと生きていけるのか?という実験だ。そんな風に考えている。

 

僕は、体験からも知識からも信じて疑わないのは、人は、誰かのために自分の力を活かしている時が一番精神が安定し、幸福なんだと思う。

人のために自分を活かした時の心の安定感、これが幸せの源泉なんだと思っている。

有名な心理学者のマズローが唱えた人間の「欲求の5段階説」では、最高時の欲求は、「自己実現欲求」だとされている。しかし、一説によると、本当は、そう上に「他者貢献欲求」「自分が所属するコミュニティーの発展に寄与する」という欲求があるとマズローは知っていたという。

これは、誠かどうかわからないが、体験的に正しい気がしている。

 

話が逸れてしまったので、元に戻すと、カフェの経営を良心で行くと決めると、面白いように追い風が吹いて、力を貸してくれた。

そもそもクラウドファンディングで250万円も資金調達できたのも、追い風の証拠だ。

また、コーヒーのプロ、飲食店コンサルタントその他いろんな人が僕に手を貸してくれた。

そん中でももちろん課題はたくさんあった。一番の課題が料理だった。料理については、みんなプロではない。そこをどうしようというとき、大阪から絵本作家で料理のプロの友人がゴールデンウィーク明けに、沖縄に来てくれることになった。

そして、3日間で料理を教えてくれることになった。

 

「良心で行くと繋がる」とはこういうことかと思った。一通り、料理を教わったがそれでも心配な面があった。そこで、帰り際、空港まで送っていく車内で、何気なく、彼女に、「来月からお店がオープンするけれど、こっちで一緒に手伝ってくれるつもりはない?」と聞いてみた。

それに対しての答えは、OK!とのこと。

これは、まさに僕にとっては奇跡だ!

彼女も大阪で仕事がある。それを調整してこちらに住み込んで一緒にやってくれるなんて、普通はありえないことだ。

良心で行くと繋がるとはこういうことなんだ!

と思った。

 

結局はオープン前後の1ヶ月ちょっとだったけれども、メニューの開発から料理の指導、そして、お店のメニュー書きまでいろいろ一緒にやってくれた。

ここで出来上がったレシピがお店の看板になっていくのだった。

 

そして、オープンしてからも奇跡のような出会いがたくさんあるのだった。