1000年経ってなお、人の心を打ってやまない愛の遍歴ーーー
◇新源氏物語 一◇
田辺聖子
現代のヒーローとして甦った〈光る君〉。平安の宮廷で華麗に繰り広げられた光源氏の愛と葛藤の物語を、新鮮な感覚で〈現代〉のよみものとして描いた大ロマン長編――比類ない美貌と知性、そして高貴な身分を持つ源氏は、至福の愛を求めて、許されぬ恋、苦しい恋を重ねる……。
上巻には、「眠られぬ夏の夜の空蝉の巻」より「佗びぬればはかなき恋に澪標の巻」までを収める。
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1.眠れぬ夏の夜の空蝉の巻
2.生きすだま飛ぶ闇の夕顔の巻
3.あけぼのの春ゆかりの紫の巻
4.露しとど廃苑の末摘花の巻
5.燃ゆる紅葉のもと人は舞うの巻
6.花は散るおぼろ月夜の宴の巻
7.めぐる恋ぐるま葵まつりの頃の巻
8.秋は逝き人は別るる賢木の宮の巻
9.ほととぎす昔恋しき花散る里の巻
10.海はるか心づくしの須磨の巻
11.憂くつらき夜を嘆き明石の人の巻
12.佗びぬればはかなき恋に澪標の巻
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月組公演
昭和56年(1981年)1月1日〜2月11日
グランドロマン
『新源氏物語』2部25場
ーー田辺聖子作「新源氏物語」よりーー
柴田侑宏 脚本・演出
*併演公演は『ジャンピング!』
平安朝の貴族社会を背景に、義母・藤壺への道ならぬ恋に起因した光源氏の数々の恋愛遍歴を、華麗にドラマチックに描く。春日野八千代以来の源氏役者として数年来期待されていた榛名由梨が、新しい「人間」としての源氏像を作り上げた。田辺聖子氏の「新源氏物語」を基にした優雅華麗な力作で、宇崎竜童氏が主題歌を作曲。専科・上原まりが藤壺、雪組・城月美穂が紫の上を特別出演で演じ、共にこの公演を最後に退団した。
月組公演
平成元年(1989年)5月12日〜6月27日
宝塚グランドロマン
『新源氏物語』2部24場
ーー田辺聖子作「新源氏物語」よりーー
柴田侑宏 脚本・演出
*併演作品は『ザ・ドリーマー』
昭和56年、田辺聖子氏の「新源氏物語」を基に柴田侑宏が脚本・演出、榛名由梨を中心とした月組で上演し、好評を得た作品の再演。華麗な平安の宮廷を背景に、恋に生き、苦悩し、その中で大きくなっていった光源氏(剣幸)の情熱のドラマ。再演にあたって、新しい見直しと共に細かい修正が施され、前作に劣らずますます優雅華麗な作品となり、きらびやかな王朝文学の世界を繰り広げた。源氏が深く愛した藤壺の女御をトップ娘役のこだま愛が演じた。
花組公演
平成27年(2015年)10月2日〜11月9日(宝塚大劇場)、11月27日〜12月27日(東京大劇場)
宝塚グランドロマン
『新源氏物語』2部24場
ーー田辺聖子作「新源氏物語」よりーー
柴田侑宏 脚本
大野拓史 演出
*併演作品は『Melodia ーー熱く美しき旋律ーー』
1981年に田辺聖子氏の「新源氏物語」をもとに、柴田侑宏脚本・演出、榛名由梨主演で初演、1989年には剣幸主演で再演され、大好評を博した作品。華麗な平安の宮廷を背景に、帝の第二皇子として生まれ数奇な運命に翻弄される光源氏の、愛と苦悩をドラマティックに描き出す。光源氏役に挑む明日海りおを中心とした花組が誘う、きらびやかな王朝文学の世界。
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「新源氏物語」です(・∀・)
前回から1ヶ月ちょいしか経っていないのに宝塚歌劇団はとんでもないことになり、もはや崩壊寸前です。知っている名前がどんどんメディアで晒し者に……それでも上演された作品は損なわれることは無いと思っているので変わらず宝塚文学制覇計画は続けるつもりです。
歌舞伎、ジャニーズ、宝塚とエンタメ業界が大打撃をくらい、2023年は色々な面でとんでもなく暗かったですが、自分の場合は大河ドラマの「どうする家康」でまだ救われました。毎週走って帰ってリアタイしていたのでロスがハンパないです。故に来年も見ようと思っています。
来年はそう、源氏物語の作者、紫式部が主人公。かつては平安時代は創作の域に入るから大河では無理、と言われていたのに時代は変わった。
紫式部と源氏物語は=で結ばれていますが、謎も多いですよね。「光る君へ」は「源氏物語」を劇中劇でも見せないそうなので「どうして書いたのか、何を思って書いたのか」に焦点が当てられそうですね。
日本最古どころか世界最古の物語、源氏物語。とんでもなく話が長大だし、そもそも主人公にも共感出来なさそうなので←「54帖全部きちんと読んで理解しているよ!」な人はそうそういないと思います。かく言うわたしも漫画では読んだことはあっても小説で読むのは初めてでした。しかもこれ、現代アレンジすごいので今度は原文と訳文が一緒に載った源氏物語を読みたいです。一緒なのがポイントです。
さて、「新源氏物語」。現代的ヒーロー(と言っても昭和後期だけど←)光源氏。デカすぎる密通の秘密とか紫の上との結婚にドン引くとか抜きにしても「こんな男いるかよ!」と思いながらも「うわ、かっこいいわ〜」とどこかときめいちゃう自分がいる← いやー、1000年後でもそう思うんだから当時だったら黄色い悲鳴が内裏のあちらこちらで聞こえていたでしょう。というかマジで何人情人がいたんだ。ほんと、地獄に落ちないドン・ファンかよ。いや、落ちるけどさ。その落ち方がもう残酷ではっきり言ってあんなになるなら死んだ方がいいだろうね。
おそらく原文では無い会話や描写も盛り込まれていてより登場人物に共感出来ます。葵の上、そういうことはもっと早く言うんだよ……あと頭中将はほんと、良い友人ですね。ちょっとほろっと来ました。
本書は桐壺〜澪標までの14帖が収録。藤壺への愛を渇望しながら危険な恋愛にのめり込み、自ら須磨に落ちては返り咲くところまで。波瀾万丈過ぎる。2巻は歳を取ってどう変わるのか……大まかなところは知っていても経過をよく知らないので楽しみです(*^o^*)/