多和田葉子 No.16◇星に仄めかされて◇ | 星よりも大きく、星よりも多くの本を収納する本棚

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9年間の海外古典ミステリ読破に終止符を打ちました。

これからは国内外の多々ジャンルに飛び込みます。




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それぞれの手段で一行はコペンハーゲンへ。集い出会い語る彼らを次に導くのはーーー






◇星に仄めかされて◇

多和田葉子



留学中に消えてしまった島国の母語を探して、仲間と旅に出たHiruko。ようやく見つけたSusanooは失語状態に陥っていた。入院するコペンハーゲンの病院に仲間たちはそれぞれのルートで再集結する。そこで出会ったものとは? 世界文学の旗手が、分断を超えた世界の希望を描く長編三部作の第二弾。



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「星に仄めかされて」です(・∀・)

こちらの続き、言葉を探し、言葉を介して人と関わり合う、迷いさすらいながらも旅する人たちの物語、第2弾です。……って読んだのは一昨年か、ぎょえー。そりゃ色々忘れてるわ← 読書ガイド見ても記憶が微妙でどうして最後別れることになったんだっけ、って感じだもーまずい。早く手元に置いておきたい。1つの言葉から数多の連想、そこからまた数多の世界を作り出す文章を書けるのはこの方以外居ない。



何はともあれ←、Hirukoたちは集まります。ヒッチハイク、バイク、電車でその道中でも新しい人たちと出会い関わりながら。コロナ真っ只中に書かれた本書はあの頃と全く反対です。一見脈絡のない会話は相手に対して気取ることも無く飾ることもなく、この上なく自然体です。会話することと人と出会うことは繋がっている、と教えてくれます。



そう考えると鮨職人でエスキモーなSusanooが失語症のようになったのも合点が行きます。コペンハーゲンの病院での彼らは全く知らなかった頃とは違う不穏状態に陥ります。全てのきっかけであるHirukoの過去?も垣間見えて、遂にインドよりも東へ。この話は意外に沢山の交通手段が登場します。環境問題への関心が高いドイツもとい欧米の世相も反映されています。



「星に仄めかされて」でした(・∀・)/ 

《組合》とぶつかった太宰と中也、昔みたいな共闘ーーーなるか!?(*^o^*)/