川上弘美 No.28◇此処彼処◇ | 星よりも大きく、星よりも多くの本を収納する本棚

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9年間の海外古典ミステリ読破に終止符を打ちました。

これからは国内外の多々ジャンルに飛び込みます。




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高井戸にも、北海道にも、アメリカにも、マダガスカルにも、どんなところに物語があるーーー






◇此処彼処◇

川上弘美



玉川上水の一隅にある、「すわりどころ」と名付けた古びたベンチ。自分と同じ「弘美」という名をもつ浅草の喫茶店。アメリカ西海岸のいろんな街へ四歳のわたしを運んだワーゲンビートルの後部座席……。記憶の底に置き忘れた風景や、流れる時のなかで姿を変えた土地に慈しみの光をあて、人生と思わぬ縁を結んだいくつもの「わたしの場所」をのびやかに綴る自伝的連作エッセイ。



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「此処彼処」です(・∀・)



作者自身の思い入れのある場所を季節と人と絡めて書いた連載エッセイです。日経新聞に連載していたそうです。なんかイメージ変わりますね←



作中で登場する地名はもちろんのこと、出てくる店も実在している(または「していた」)、人も実在している(これまた「していた」)、あらすじにもあるように場所を通してみる自伝でもあります。アメリカで暮らしたことあるのか……帰国子女とはびっくり。そして確かによく呑んでいるイメージが←



もう2度とかえることのない沢山の過去、なんてことのなかった沢山の日々、その全てにおいて作者はどこかしらの場所にいたわけで、その場所に対して懐かしさと少しの切なさが伝わって来ます。そしてその気持ちが人間を作り上げている、ということも。場所に対する感慨が独特で自分も少し住んでいる場所、遊びに行く場所、旅行に行った場所を大事にしようと思ったり……



「此処彼処」でした(・∀・)/

芸妓とロシア軍人……2人の愛の行方は?(*^o^*)/