雑誌『ブラック・マスク』の世界へようこそ！
◇ブラック・マスクーー異色作品集◇
コーネル・ウールリッチ 他 小鷹信光 編
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1.致命傷(フレデリック・ネデル)
(With Benefit of Law)
……ネズミ面の小男につきまとわれるようになって以来沈みがちなジェフ。世界挑戦は決まった。だが。
2.マンハッタン大活劇(ジョン・D・マクドナルド)
(Manhattan Horse Opera)
……決して損をしない方法でこすっからく儲けまくる賭博屋ヒューゴー。だが世の中、上には上がいる。
3.前髪の罠(コーネル・ウールリッチ)
(Crime by the Forelock)
……犯人は二人に絞られた。動機は五分五分、機会も五分五分。そこで刑事は一計を案じ、あるワナを。
4.指(フランク・グルーバー)
(The Ring and the Finger)
……恋敵に敗れふられた同居人のもとへ、行方不明のその女から"訣別の証"に指輪が送り返されてきた。
5.毒蛇の部屋(チャールズ・M・グリーン(E・S・ガードナー))
(The Serpent's Coils)
……毒蛇を愛する財産目当ての冷徹な夫に愛想をつかし、妻は遺言状を書き変え、離婚をせまるのだが。
6.ブルドッグ刑事(マックス・ブランド)
(Bulldog)
……左遷されたムーニー刑事は、自分で犯した犯人の捜査を買って出、みごと信望をとりもどすのだが。
7.死人から盗め(ルイス・ラムーア)
(Collect From a Corpse)
……犯行の手口は明らかにさし示していたーーすでに死んだ男を。レイガンは一連の事件に疑惑を抱く。
8.通りすがりの町(ユージーン・カニンガム)
(Passing Through)
……通りすがりのその町は、ひとりの悪党に牛耳られていた。しかもその男は、親友の女を狙っている。
9.ニューヨークの殺人(ブルノー・フィッシャー)
(A Killer in the Crowd)
……ニューヨークの殺人は気まぐれな喜劇ーー通りすがりに都会の悲劇のちっぽけな火種をまいていく。
10.ヒトラーを撃った夜(ピーター・ペイジ)
(The Night You Shot Hitler)
……1048発もの弾丸を浴びた死体。犯行現場の再現。その背後にうずまく国際スパイの陰謀とは？
11.間違えられた女(スティーヴ・フィッシャー)
(Wait For Me)
……アンナは将校夫人を殺害し、彼女になりすまして上海脱出を企てる。だが、じつはその女の正体は。
12.もぐら(チャールズ・サマーヴィル)
(The Mole)
……地下室から掘られたトンネルの中で発見されたものは、謎の失踪をとげた男の腐乱死体だった……。
裏切りの街(5)(ポール・ケイン)
(Fast One)
……むごたらしい死と裏切りの果てに、街はローズのものとなっていた。ケルズは最後の勝負をかける。
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「ブラック・マスクーー異色作品集」です(・∀・)
かつてダシール・ハメットのサム・スペードやコンチネンタル・オプを生んだパルプマガジン雑誌「ブラック・マスク」。ハードボイルド系を多く載せているのか、と思いきやそんなことはなく、犯罪小説を中心に西部劇ものや冒険小説も載せていました。
本書は「異色作品集」ということでその中でも変わり種、と呼ばれた？作品たちを載せています。……ってウールリッチ以外誰も知らないいいいorz← ガードナーは何故変名を……メイスンものとイメージが違うからか？ 忘れられたヒーローならぬ忘れられた作家たち、というアンソロジーも作れば良いよ……
とはいえ、作家を知らないからってその作品が面白くないか、と言われたらそんなわけがなく、意表を突くもの、戦慄の結末、皮肉な結末等々揃っています。ウールリッチ目当てに読みましたが、面白かったです。4はウールリッチっぽい出だしから始まり、猟奇的な最後へ！
5と6は犯罪者視点ですが待ち受ける運命にパンチが効いています。11も犯罪に手を染めなければ今頃は上海ではなく……
「ブラック・マスクーー異色作品集」でした(･∀･)/
幸せな生活に舞い込んだ宇宙移住。しかし……(*^o^*)/