偏執者が叔父を殺してくれたら遺産が手に入る。それだけだったのにーーー
◇スパイ作家を狙え◇ -Nothing Might Happen-
アイザック・アシモフ 嵯峨静江 訳
ヒッチコック・ベスト／悪人も楽じゃない
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億万長者になりたいサミュエル・ゲルダーマンにはラルフというスパイ作家の叔父がいる。ベストセラーは出さないけど堅実だし独身なのでお金はふんだんにある。そのことは彼の秘書を勤めるようになってから分かったことだ。サミュエルとしてはそれが喉から手が出るほど欲しい。だって若い時に、出来るだけ早く欲しいもの。
そんなサミュエルに妙案が浮かんだ。スパイ作家というだけあって沢山の偏執狂のファン？が物騒な手紙を送って来るのだ。彼らがラルフを殺してくれれば良い！ サミュエルは早速手を打った。偽の返信を出したり、人にその話をしたり、手紙のコピーを作ったり。もしかしたらラルフは死なないかも知れないしもし死んだら万々歳。運次第だ。ところが……
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「スパイ作家を狙え」です(・∀・)
今までと打って変わってサスペンス・ミステリもの。倒叙ものです。お金欲しいから早く死んで欲しいけど自分で手を下したく無いし〜と考えている、ある意味1番卑怯なタイプの人間が主人公です←
脅迫状めいたファンレターが届くことほど作家を悩ませ不愉快な思いをさせることは無いでしょう。それを利用したもので最後は因果応報、いや自業自得ものです。あんた人をなめてかかるからそうなるんだよ……いや違うな、欲をかくからそうなるんだよ……「悪人も楽じゃない」では無く「悪人に幸福はない」が相応しいですよ。そうですよ、かねがね思っていますが罪というのは永遠に償えないものですから。
「スパイ作家を狙え」でした(･∀･)/
……遂にアシモフ翻訳作品全部読破あああああ！！！ 今度こそ読破あああああ！！！！！！
やっと単行本未収録作品を読み終えました！ ちょうど1年かかりました。もっと長く感じたけど……いやー頑張りました。
この調子でドイル、ルブラン、カー、クイーン、クロフツ等々の単行本未収録翻訳作品を読んでいこうと思います。それが終わったら日本近代文学とかボルヘスとか読んでいこうと思います。スタウトとウールリッチ読んだら古典ミステリ読破を終わらせるつもりだし、そうなったらこのブログも名前変えなきゃ笑
もうすぐこのブログも3年生になります(訳:開設9年目です)。そろそろ一区切り着く頃です。
まぁ、何はともあれまだ4月はまだ日があるので復刻イベはチェスタートンに移ります。なんとなんとあのチェスタートンはファンタジーを書いていた！？(*^o^*)/