アイザック・アシモフ No.53◇感謝祭◇ | 星よりも大きく、星よりも多くの本を収納する本棚

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9年間の海外古典ミステリ読破に終止符を打ちました。

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一通の手紙から彼が異母兄弟であることを証明せよ!?

 

 

 

 

◇感謝祭◇ -The Year of the Feast-

アイザック・アシモフ 池央耿 訳

 

 

君たちの小児病的な悪口を借りれば、最近、私は寝るのが商売ということになっているね。ところが、さにあらずーーグリズウォルドは、かっと目を開いて語り出した。

 

 

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1960年代よりも前の時代。裕福な白人の青年と黒人の若い娘が恋に落ちた。青年はその娘と添い遂げることは出来なかったが、生活には困らないように娘とその子どもにお金を送るよう計らった。月日は流れ、その子どもが大きくなると子どもたちに一流の教育を受けさせたいと思うようになる。しかしお金が無い。知らない父親の実家になんとかしてもらえないかと相談したらーーー異母兄弟であるというはっきりした証拠が欲しいという。しかし唯一の手がかりといえば……走り書きの手紙とその中の「感謝祭」だけ……

 

 

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「感謝祭」です(・∀・)

5年ぶりのユニオンクラブとグリズウォルドものです。ぎょえー。幼稚園児と同じ年数が経ってしまったとは世の中の流れは恐ろしい。しかもその時はコロナコロナコロナ……のこの文字すら想像できなかったわけで……本当にいつワクチン打てるんだろ……早く旅行行きたいよー泳ぎたいよー……

 

 

閑話休題。

 

 

今日のお題は1通の手紙から間違いなくその年に生まれた兄弟であることを証明せよ」というもの。まぁ、真っ当な条件だよね。詐欺師だったら困るし。1960年前のアメリカが黒人に対してどのような態度だったかお分かりでしょうと弁護士ジョンは言いますが、今もあんま変わらないぞと思ったり。

日本人には馴染みが無くとも、アメリカでは大事な感謝祭の豆知識(?)が身に付きます←

 

 

……これ、年寄りだからこそ分かるんだぞ!という老アシモフから若い人の警句ですね(^_^;) 本作が描かれたのは1984年なのですっかりアシモフはSF界の大御所。きっと爺さん呼ばわりされたこともあったかもしれません。グリズウォルドのぼやきは年寄りだからこそ分かることも、年寄りだからこそ若い人に継承できることもあるんだぞ!というアシモフの叫びにも似ています。

 

 

「感謝祭」でした(・∀・)/

次はSFと幻想の短篇集です (*^o^*)/