名誉ある15人の料理長が集まる晩餐会前夜での殺人事件! ウルフは腹を満たし、メンツの為に重い腰を上げる!
◇料理長が多すぎる◇ -Too Many Cooks-
レックス・スタウト 平井イサク 訳
15人の名料理長ーーー5年に1度選出されるこの名誉あるシェフたちは保養地カノーワ・スパーに次々と姿を見せ始めていた。そして荘厳な晩餐会が催されるまさにその前日、ソースの味ききに興じていた料理長たちの1人が刺殺された! この事件が起こった時、カノーワ・スパーには、蘭と麦酒を愛し美食家を自認する私立探偵ネロ・ウルフが、晩餐会のスピーチをする為に主賓として招かれていた。この美食家探偵、誇り高き名料理長たちを前にその重い腰をあげたのだが……全編に贅を凝らした料理が散りばめられた美食家を自認する読者には垂涎の書!
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ネロ・ウルフ、料理の為に外出する!
この度ウルフは名料理長が15人集まるという豪勢な晩餐会でスピーチをする為に保養地カノーワ・スパーへ。嫌いな外出と機関車に悪戦苦闘しながらもなんとか旅は順調だ。それにウルフがかつてスペインで食べた美味しいソーセージを作ったヘローメ・ベリンーーー彼も15人の料理長の1人なのだーーーも乗っている! ウルフはレシピを教えて欲しいと乞うが、断られてしまう……
ベリンの気がかりは他にもあるようだ。それは料理から人まで盗み尽くす悪名高いラスジオという男が今回の晩餐会に出ることだ。どうやら彼は何度「殺されても」飽きたらない男らしい。ラスジオ夫人ディーナはウルフの友人ヴュクシックの元妻だし、表面的には和やかだが裏では不穏。これでは何が起きても不思議では無い……
果たして事件は起こった。晩餐会前夜に行われたソースの味ききコンテストの最中にそのラスジオが殺されたのだ! 動機を持つ人間はいっぱいいるが、犯人が分からない。浮かび上がるのはホテルの制服を着た謎の黒人給仕。しかしこれは白人の変装によるものらしく!? ネロ・ウルフは果たして約束通りの明後日にニューヨークに帰ることが出来るのか!?
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「料理長が多すぎる」です(・∀・)
外出大嫌いネロ・ウルフ、外出する!
今度は事件のためでは無く、大好きな料理の為なのでウルフも喧嘩や皮肉は言っていられませんが機関車にビビるところが面白いです笑 列車って最後、乗ったら止まるまで降りられないしねぇ(´∀`)←
さてさて、本ブログでもアンソロジーがありますが、推理小説が誕生し毒殺という殺人方法が生まれて以来、数多くの料理や食べ物が文面を彩りました。主な作品はネタバレに繋がりかねないので書きませんが素直に美味しそうな料理から死にたくない(爆)←な料理まで様々。はたまた料理や食べ物が手がかりになる!なんてことももはや珍しくなくなりました。
今回もその例に漏れず、名料理長だらけの集まりに相応しいミステリーです。というか事件云々の前に食べる料理が皆、美味しそう笑 特に当の晩餐会で出てきたメニューはあのアーチーがおかわりできなかったことを惜むほどですから余程でしょう。ネロ・ウルフもちゃっかりソーセージのレシピを欲しがるし、食べ物は人を変えます←
晩餐会のメニューはご覧の通りです。やっばい、美味しそう。あとウルフにさえ教えるの渋ったベリン風ソーセージ、食べたい笑
……しかし気になったのは人種差別的発言が普通のように罷り通すなよ? 黒人だから、とか中国人だから、とか何なんだよ。犯罪者は特定の国や人間の専売特許物じゃねぇんだよ。国や性別を問わず誰でもなるんだよ。
「料理長が多すぎる」でした(・∀・)/
次はSF作家、新しい人が登場 (*^o^*)/!!