ピエール・ルメートル No.8◇われらが痛みの鏡・上◇ | 星よりも大きく、星よりも多くの本を収納する本棚

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9年間の海外古典ミステリ読破に終止符を打ちました。

これからは国内外の多々ジャンルに飛び込みます。




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ドイツ軍が攻め込みに来る! その中でルイーズは自分のルーツを辿る運命に導かれるーーー

 

 

 

 

◇われらが痛みの鏡・上◇ -Miroir de Nos Peines-

ピエール・ルメートル 平岡敦 訳

 

 

かつて傷痍軍人エドゥアールの仮面造りを手伝った無口な少女ルイーズも、いまでは30歳になり、教師をするかたわら、週に一度、近くのレストランでウエイトレスをしていた。だが常連客のひとりである老医師の奇妙な願いに応えてから、次々に驚くべき事件に巻きこまれてゆく……歴史ミステリ三部作待望の完結篇!

 

 

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ルイーズ・ベルモンは公立学校の教師の傍ら、週に1度ウエイトレスをしている。かつて傷痍軍人のエドゥアールとアルベールと過ごした日々はもう遠い。彼に見捨てられたことは傷になった。彼らと出逢ったのは一次大戦後だったが、今は2度目の戦争が始まろうとしていた。

 

 

ウエイトレスの常連客にティリオンという老医師が居る。ある日そのティリオンに裸を見せて欲しいと懇願される。ルイーズは散々返事を迷うが結局同意し、ホテル・アラゴンに向かうが、なんとそこでティリオンは拳銃自殺をしてしまう!

 

 

なんとか起訴は免れたものの学校は針の筵。最中、ついにドイツ軍がフランス側に侵攻して来た! ルイーズはそのひょんなきっかけからかつて母のジャンヌとティリオンが恋仲であったこと、男の子を身籠ったこと、ジャンヌは最期まで捨てられたと思ったが、ティリオンが「養子」として引き取り、育てられたことを知る。兄の名前はラウール・ランドラード。彼はドイツ軍と闘っている……筈だったが、脱走・略奪の現行犯で刑務所に収監されていた……

 

 

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「われらが痛みの鏡・上」です(・∀・)

 

 

遂に最終巻! 「天国でまた会おう」「炎の色」

 

につづく20世紀フランス歴史ミステリ3部作の3巻目です。あれから20年……激動の時代に踏まれて傷付き、それに抵抗して戦ったアルベール、エドゥアールとその周囲を取り巻いた人たちの大河的な半生が第二次世界大戦を前に1つの決着をつけようとしてます。
 
 
 
主人公は第1作目でエドゥアールを助けた少女ルイーズ。美女だけど幸が薄くて退廃的です。その彼女がとある頼み事から母ジャンヌの恋愛遍歴を辿ることに。その家族ルーツを辿るルイーズ、ドイツ軍侵攻の最前線で闘う兵士ガブリエルとラウール・ランドラード、沢山の名前を使い分け、今はフランス市民を鼓舞するラジオを主催する詐欺師デジレを中心に物語が立ち替わり入れ替わり繰り広げられます。いずれはその運命線が一本に繋がるわけで……目が離せません。
 
 
物語の焦点は果たして異父兄妹は再会出来るのか!? に集中すると思いますが、こんな兄と会ったらルイーズ失望するのでは……??という疑念が拭えん……いっそもう1人の方だったら良かったのに……← しかし彼はあの冷たく高慢な夫人の偽造の犠牲なわけで……いや、でもうーん……
 
 
物語の終盤間近に新たな登場人物が登場します。彼は妻を先に疎開させ、ルイーズの異父兄が収監されている刑務所に派遣されます。また1本運命の線が交わる!
いざ! 下巻へ!!(*^o^*)/