市瀬まゆ No.1◇文豪とアルケミスト・審判ノ歯車・ 上◇ | 星よりも大きく、星よりも多くの本を収納する本棚

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9年間の海外古典ミステリ読破に終止符を打ちました。

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本を黒く染め、消滅させる"触者"から本を守れ! これは文豪たちの新しい生の物語ーーー

 
 

 
◇文豪とアルケミスト・審判ノ歯車・ 上◇
DMM GAMES 原作 熊谷純 シリーズ構成・脚本 市瀬まゆ 著
 
 
文豪により綴られてきた数多の本。
独創的な世界観や感情揺さぶる物語が記されたそれは文学として人々の心を彩り、世界を豊かにしてきた。
しかし、そんな本を黒く染める異形のモノ達が現れる。それは、文学に対する負の感情から生まれた“侵蝕者"と呼ばれる存在だった。
本を侵し、この世界から消し去ることを目的とする侵蝕者に対抗できるのは“アルケミスト"の力で転生を果たした文豪達のみ。
文豪は侵蝕された本に潜り、侵蝕者を討ち果たすことで本を救う。
全てはこの世界の文学を守るため。
これは、魂を込めて作品を創ってきた者達が綴る、新たなる文豪譚――
 
 
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第一話 走れメロス
 
 
第二話 桜の森の満開の下 前編
 
 
第三話 桜の森の満開の下 後編
 
 
第四話 月に吠える 前編
 
 
第五話 月に吠える 後編
 
 
第六話 地獄変 前編
 
 
第七話 地獄変 後編
 
 
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最近大流行りの文豪ブーム。限定されているとはいえ、読書活字離れが進む世の中では喜ばしいことだと思います。その一端であるのがゲーム『文豪とアルケミスト』。
この日本とは別の日本で本が故意に消滅してしまう現象に対抗すべく、"アルケミスト"と呼ばれる錬金術師が彼らの著作や逸話等を基に"文豪"と呼ばれた文学者たちを"転生"させて"浸触者"と呼ばれる敵と闘うーーーという筋です。それ以外にも転生させた文豪同士の関係性とかが興味深くて面白くてそれだけで沼に入れる。現にわたしは昔からゲームが好きではないですが(ゲーム>本派。育成ゲームとか超不得意。昔からやるよりもやっている人を見る方が楽しい人間だった)、ゲームやらなくてもピ○シブとかだけで沼に入れました← だから文豪がらみの専門書とか小説とか見つけると本屋ですぐさま手にとってしまうという現象が起こっています←
 
 
さて、今年の春に『文豪とアルケミスト』略して『文アル』はアニメ化しました。ゲームの設定も踏まえて、しかし独特のアレンジも加えたオリジナルストーリーです。ゲームだとプレイヤーによって図書館内が異なるのは当たり前ですからね。ゲームと同じくらいアニメも観ないのですが(そもそもテレビを観る習慣が無いのでテレビが無い)、ノベライズが出たということなのでそれで世界観に浸ることにしました。
 
 
「……そうか、この話って、っていうか『文アル』って本当に芥川中心の話なんだな……」
流石は「文豪と言えば?」で真っ先に思いつく芥川龍之介。ゲームでは詳しいことは分かりませんが、アニメでは芥川を中心に話が進みます。その芥川に憧れる真っ赤な←太宰。この2人の関わりと小説家としての記憶を取り戻す芥川の活躍がサイドストーリーの1つになっています。また芥川と太宰と知己であった文豪たちも物語を厚くしています。
 
 
アニメでは侵略された本は内容を改竄されるという形で穢され、潜書して敵を倒さない限り浄化されません。侵職業ではされた本にも作者が登場人物の1人になって結末を変えてしまう、作者自身が消すことを望んでしまう、原因不明のイレギュラーなパターン等あってそれが結構面白い。また戦闘シーンもゲームでは音だけだと思うので「こういう風に侵触者倒してるんだな」と想像しやすかったです。まぁ、本だとそれも限界がありますが。
 
 
上巻はオレ様系文豪←志賀直哉の衝撃なラストで終わり、下巻へ続きます。芥川と太宰を取り巻いた文豪たちが新たに登場して本を守る戦いは新たな展開を迎える……のか?? 大筋しか知らないので早く頼んだ下巻来ないかな。というか絶対2期来るだろ、これ。
 
 
「文豪とアルケミスト・審判ノ歯車 上」でした(・∀・)/
さて、次からはしばらく多和田葉子ブームです(*^o^*)/