末期癌が消える！？ 医療現場で一体何が起きている！？
◇がん消滅の罠 完全寛解の謎◇ -Complete Remission-
岩木一麻
呼吸器内科の夏目医師は生命保険会社勤務の友人からある指摘を受ける。夏目が余命半年の宣告をした肺腺がん患者が、リビングニーズ特約で生前給付金を受け取った後も生存、病巣も消え去っているという。同様の保険金支払いが続けて起きており、今回で四例目。不審に感じた夏目は同僚の羽島と調査を始める。連続する奇妙ながん消失の謎。がん治療の世界で何が起こっているのだろうか―。
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日本がんセンターの呼吸器内科医の夏目は肺腺の末期癌で余命半年の患者、小暮麻里の担当を受け持つことになった。小暮はシングルマザーで後に残される娘の為に死亡保険金を生前に受け取れる「リビングニーズ特約」に入り、がん保険にも入っている。
ーーーというところまで何の変哲も無いが、彼女はがん保険に加入して僅か8ヶ月で余命半年の癌が分かった。偶然といえば偶然とも言えるが、問題はその案件がここ最近増えていること、今回が4度目の案件なのだ。夏目の友人でもある生命保険会社勤務の森川は頭を捻り、一応その話を夏目に振る。
一方、厚労省勤務の柳沢は肺癌を宣告され、浦安の湾岸医療センターで手術をし、経過は良好だと思ったが転移が分かる。湾岸医療センターは新しい治療法を試しており、主治医の宇垣の言うことを信じるが……
小暮の癌が治験中に綺麗さっぱり消えてしまった！ ますます保険金詐取を疑うが不正の痕跡は一切無し。ではあの癌は一体何だったのか……上野公園の桜を見ながら森川は夏目と切れ者の羽鳥と意見を交わす。小暮は日本がんセンターに行く前に湾岸医療センターを受診しようとしたという話を聞いた夏目はそこの理事長がかつて夏目の師であった西條先生だった！ そして湾岸医療センターを調べるうちに患者にはある共通点と規則性があった……
「医師にはできず、医師でなければできず、そしてどんな医師にも成し遂げられなかったこと」……この言葉はどういう意味か？
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「がん消滅の罠 完全寛解の謎」です(・∀・)
常なら絶対に読まないような本を読んでしまうのがまさかのコロナの影響とは← コロナが収束したら何をしたいか？ 旅行や趣味のプールの前にまずマスク無しで外を堂々と歩きたいです。
まず先日話した図書館に頼っていたウェルズ作品は昨日電話があって「館内閲覧のみなので今は提供できない」と言われてしまい、凹みました。国会図書館もとうとう閉まってしまった為、この作品は当分日の目を見なさそうです……とっとと復刻イベ、セイヤーズ編に入ろうと思います。
その前に本書も此方と同じように超一時的に話題になったものの、あっという間に収束した作品です。一応これ『このミス大賞』作品なのでてんで駄作！ というわけではないと思いたかったのですが、何故か評判は芳しくない……私がいつも楽しみに読んでいる此方↓のブログでも今ひとつな感想……
しかしそう言われてしまうと逆に気になってしまうのが私の悲しい性。とうとう読んでみましたよ。はい。
……其処まで絶賛するような話かなぁ、これ？？
確かに謎は謎だけど夏目と羽鳥の存在が中途半端だし、これなら生命保険会社の森川と水嶋のコンビが事件を解いた方がスムーズだと思います。また話の流れも乱雑で「結局何が言いたいんだ？」という一言が始終頭を過っていました……話の筋というより文章を整理するの得意じゃないだろこの人……これが『このミス』なら『屍人荘〜』や『ジェリーフィッシュ〜』の方がよっぽど『このミス』だわ。
こんなのが実現されたら医療機関に不信になりますね。人間の急所をつけ込むところとか嫌悪ものですわ。医療ミステリーの割には規模が小さく、個人的な問題に転化されていることも気に入らないです。医療ミステリーって今まで読んだことないけどもっと人類規模の問題の筈じゃ……？
というか動機となった娘の死も……見当違いなことやってるな？感が否めない。だってそんなこと本人ですら分からなかったのに……しかもどうしてあのラスト？ 何気なくいいとこ取りしたのはあの女医さん？
……うん、わざわざ買うほどのものじゃないなと思いました。すみません←
「がん消滅の罠 完全寛解の謎」でした(･∀･)/
次こそ復刻イベの始まり始まり〜！(*^o^*)/