ユルゲン・ベンヴェヌーティ◇消えた心臓◇ | 星よりも大きく、星よりも多くの本を収納する本棚

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9年間の海外古典ミステリ読破に終止符を打ちました。

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残虐な動物殺しとブライトマイアーが知り合ったばかりの男の死は繋がっているのか?

 
 

 
◇消えた心臓◇ -Leichenschänder-
ユルゲン・ベンヴェヌーティ 唐沢徹 訳
 
 
ウィーン市内の閑静な住宅街で、犬や猫の惨殺事件が続発。やがて人間までもが同じ手口の犠牲者となる。おまけに遺体からは心臓がえぐり取られていた…。「規則なんて糞食らえ!」三流大衆紙の若きカメラマン、ブライトマイアーが事件の裏側に潜入、真相にせまる。
 
 
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ラウレンツ・ブライトマイアー。『フォル・ドラン!』紙のカメラマン。家族は無し。信条は『規則なんて糞食らえ! そんなのはおまえには関係ないことだ。けれども捕まるな!』いつものように新聞社に遅刻して来た彼は次やったら馘、カメラのシャッターを押すだけでなく、記事も書け、来週中にフーバー主任の机に記事が無かったらこれまた馘と言われてしまう。
 
 
ゲームのハイスコアを叩き出すことしか頭に無いフーバーは忌々しいが、馘にされるのは困る。ちょうどよくウィーン市内の住宅街でペット殺しが相次いでいた。ブライトマイアーは1番新しい被害"犬"の飼い主であるフォン・ハイセンビュッテル夫人に会いに行き、フーバー御所望の「切り裂かれて、その内臓を口に加えた」写真を捏造することに成功する。
 
 
後日、ブライトマイアーはまた急行することになった。ペット殺しが遂に人殺しに発展したのだ。しかもその被害者はブライトマイアーが最近知り合ったばかりの同性愛者のシュテファンだった。彼が一体なぜ……ブライトマイアーは捜査を開始するが、同時に怪しい大きな影が動き出す……
 
 
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「消えた心臓」です(・∀・)
 
 
探偵以外で探偵役にある職業で上位に位置する新聞記者が主人公。男からあるあるの荒れた生活を送り、辛辣な物言いをしますが冷静に人を観察し、時には哀切に色々な人と関わります。
 
 
他愛無い事件が実は恐ろしい事件の前哨だったパターンです。いや、あんな風に殺されてはペット殺しも恐ろしいのですが。殺されたのはブライトマイアーの知り合いで心臓を盗られ、同性愛者でどうやらお偉いさんと関係があった……という意味ありげ。ハードボイルドらしく色々な人たちに出会します。途中ペット殺しは忘れ去られますが、意外にフォン・ハイセンビュッテル夫人との会話が大事であることに気づかされます……
 
 
「消えた心臓」でした(・∀・)/
次は、その少女に一体何が……(*^o^*)/