首を切られた男は、消えた教祖は、一体誰？
◇誰彼(たそがれ)◇
法月綸太郎
謎の人物から死の予告状を届けられた教祖が、その予告通りに地上80メートルにある密室から消えた！ そして4時間後には、二重生活を営んでいた教祖のマンションで首なし死体が見つかる。死体は教祖?なぜ首を奪ったか? 連続怪事の真相が解けたときの驚愕とは? 新鋭の骨格豊かな力作。
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かつて大学で知り合った山岸裕美の依頼を受けて新興宗教《汎エーテル教団》に出入りすることになった法月綸太郎。実はその教祖にやけに凝った脅迫状が届き、その犯人を突き止めにやってきたのだ。
法月は脅迫状を読み、「大島源一郎」という人物が関係しているのでは無いかと疑う。事実関係者の中にその名前の人物がおり、彼は子どもながら教祖の後継者と噂されている存在だった。文字の印字からして教団の教科書のものだし、犯人は教団の人間なのか……？
脅迫状が本当なら犯人が狙うのは今から72時間後。つまり3日後だ。しかもその間に瞑想と称して一人で「塔」に籠るというでは無いか。不安を覚える法月ではあったが、中を隈なく点検し、外部から侵入する方法が無いことを確認する。
同じ頃。父である法月警視は西落合の『フジハイツ』で首無し死体が見つかったのだ。首が無いだけでも厄介なのに身元を確認できるものは何もなかった。しかも「安倍兼等を処刑した」という妙な電話が入った。その男が首無し死体なのか？ だがこの男は17年前から消息が全く分かっていない。ならその双子の兄弟か？ いや、それも……こんがらがる警視の元に法月から電話がーーーこの電話こそフジハイツと汎エーテル教団を繋げる複雑極まりない事件を繋げた！
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「誰彼」です(・∀・)
これ以来、1年半ぶりです。この時も「読むものない〜泣」で読んだのですが、今回もそうです。50ページぐらいで「……この2人、あまりにもクイーン父子に似過ぎているからうんざりしたんだった……」と思い出しました、すみません。エラリー父子がモデルなのはもう突っ込みませんか、推理パターンと失敗パターンまで真似らんでくれ。二番煎じもこうあからさまだと苛々します。だからオマージュ作品ってあまり好きじゃ無いんですよね……
このブログを読んでいる人なら薄々感じていると思いますが、私は新本格というジャンルが好きじゃありません。文章も淡々とし過ぎて圧倒されないし、綺麗でも無いし。……とはいえ、その中でも名作はあると思うしあまり嫌い嫌いも失礼かと思って、人体消失が拝める本書を読んだのに……期待した私が馬鹿だったよ！！ そんなトリックかよ……現実問題としてはそれしかあり得ないと分かっていてもなんか嫌だ！
逆に本当の真相はよくできている。と思います。題名にも合っていますし。というかもっと単純に考えて良かった。そもそも警視は推理の過程は滅茶苦茶でもかなり早い段階で真相にたどり着いていたのだから。それを法月、君が複雑にしたのだよ← ちなみに三兄弟の数奇な出生の元ネタはもしかしなくても「最後の一撃」です多分。これは子がかすがいにならないアメリカだから成り立ったのであって、92年の日本でもそういう発想になり得るかと言われたら即答できますか？
……恐らくこれを最後に法月を読むことは無いでしょう法月が好きな方、本当すみません。
「誰彼」でした(･∀･)/
さぁ、フランス語を勉強しよう！ しかし……これ本当にヴェルヌが書いたのかな？？(*^o^*)/