シャーロック・ホームズのさらなる冒険!
スティーヴン・キング、ピーター・ラヴゼイ 他 M・H・グリーンバーグ、C・R・ウォー 編 斎藤数衛、坂口玲子 訳
十九世紀末から二十世紀初頭にかけて全世界を魅了し、その後の探偵小説の源を作り名探偵の代名詞となったホームズ。そのホームズが、現代のコンピューターとなって甦ったら……ワトスン夫妻の家庭生活はどんなだったか……稀代の天才に注ぐ現代作家たちの熱い想いは、さまざまな魅力溢れる趣向を編みだした。キング、ラヴゼイをはじめとする英米の著名な作家が不滅の探偵に捧げる15篇。生誕百年記念の書き下ろし傑作集。
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1.ワトスン博士夫妻の家庭生活─奇妙な一幕物喜劇(ローレン・D・エスルマン)
(Dr. and Mrs. Watson at Home: A Comedy in One Unnatural Act)
……ワトスン夫妻の奇妙で意外な会話。
2.二人の従僕(マイクル・ギルバート)
(The Two Footmen)
……手紙を読んで思い出させれるのは8年前。コービイ荘園でテレンス・ブラックという青年が殺害された。ところがその彼には窃盗共犯の容疑がかかってしまう。犯人の狙いは明らかに招待客の宝石だが……
3.シャーロック・ホームズとマフィン(ドロシイ・B・ヒューズ)
(Sherlock Holmes and the Muffin)
……ミセス・ハドスンのところで働く女の子マフィンは育ちに対して頭が良い。その彼女がホームズが捨てたブーツを拾ったのがきっかけで強盗事件に巻き込まれた!?
4.奇妙なコンピューター(ピーター・ラヴゼイ)
(The Curious Computer)
……巷の警察事情は一変した。あの不変の名探偵ホームズの名を冠した捜査用コンピュータ・システムが導入され、ロンドンの犯罪社会は脅かされていた。犯罪者クリーヴスは恋人リルが呼んだ天才ハッカーを利用するが……
5.しつこい狙撃者(リリアン・デ・ラ・トーレ)
(The Adventure of the Persistent Marksman)
……依頼人デズモンド少佐は最近何者かに頻繁に銃撃されていた。幸い今は命はあるが、どうなるか分からない。早速ホームズとワトスンはサセックスに赴くが、そこで見えざる面が明らかになり……
6.ジャックが建てた家(エドワード・ウェレン)
(The House That Jack Built)
……ワトスンはある理由から新聞記事を見せたくなかったが、結局ホームズに看破されてしまった。その記事は「あの婦人」とモリアーティ教授が絡んでいた。そしてホームズは……頭脳の中の闘いに巻き込まれた!
7.ワトスン、事件を解決す(スティーヴン・キング)
(The Doctor's Case)
……極悪非道な当主が殺された。動機は十分だが、容疑者が絞れないのと完全な密室なのがレストレードの悩みの種。勇んで捜査に赴くホームズだが……最初に真相を掴んだのはワトスンだった!
8.あとがき─モリアーティと犯罪社会の実態(ジョン・ガードナー)
(Afterword: Moriarty and the Real Underworld)
……モリアーティ教授を通して明らかになる犯罪都市ロンドンの実態。
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「シャーロック・ホームズの新冒険・下」です(・∀・)
前回に引き続き、シャーロック・ホームズの語られなかった冒険。そしてホームズがコンピュータに!? 名前通り「頭脳ゲーム」、そしてまさかのDr.ワトスンが名探偵に!?……と目を見張る、驚きの物語が続出です! ワトスンすげぇ! っというかここで初めてスティーヴン・キングを読みました。激しく入門書を間違えてる! これを最初に読むと「シャイニング」で大ダメージ食らいそうです←
3はなんか犬ホームズでありそうな話でした。
ホームズが現代のコンピュータに!? は4、文字通り「頭脳ゲーム」は6ですが、SFチックです。ハインラインやクラークが書いていそうだ……というかマイク!?
読んでいて意外だったのが、上下巻共にマイクロフト・ホームズが出てこないんですよね。シャーロックよりも頭が良くて政府の要人……なぜだろう。やはりホームズこそが永遠不変の名探偵だから?
「シャーロック・ホームズの新冒険・下」でした(・∀・)/
次はしばらくフィルポッツが続きます(*^o^*)/