ローレンス・ストリート 編◇スペシャリストと犯罪◇ | 星よりも大きく、星よりも多くの本を収納する本棚

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9年間の海外古典ミステリ読破に終止符を打ちました。

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ある種の専門家たちが犯罪に関わると?

 
 

 
◇スペシャリストと犯罪◇ -A Special Kind of Crime-
ローレンス・ストリート 編 秋津知子 訳
 
 
これで何人だろう? 11人? いや、すでに12人か? ベトナム帰りの彼は、行く先々でスキー・パトロール係の仕事を断られた。狙撃兵であった彼の前歴がじゃましていたのだ。今、彼はリフトに乗った人間どもを新たな標的として次から次へと撃ち殺していた。これは、スキー場経営者たちへの返礼なのだ……皮肉な結末が待つ上記「あいにくですが、グリッグズさん」をはじめ、料理、放火の方法、銃、バンコクの闘凧、チェス、ルーレット、プロ野球など、その道のスペシャリストたちが開陳する特殊知識と意外な犯罪。トリートが贈る15の傑作短篇。
 
 
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1.あいにくですが、グリッグズさん(スタンリイ・コーエン)
  (I'm Sorry, Mr. Griggs)
 
 
2.シュガーとスパイス(ジェイムズ・クロス)
  (Sugar and Spice)
 
 
3.九時から五時までの男(スタンリイ・エレン
  (The Nine-to-Five Man)
 
 
4.トウモロコシ畑の侵入者(ジョーン・リクター)
  (Intruder in the Maize)
 
 
5.銃は語る(ジェラルド・ハモンド)
  (Shooting Lines)
 
 
6.マダム・ウーの九匹のウナギ(エドワード・D・ホック
  (The Nine Eels of Madame Wu)
 
 
7.支払いはダブル・ゼロ(ウォーナー・ロウ)
  (Payoff on Double Zero)
 
 
8.ピンぼけ(ジョン・D・マクドナルド
  (Blurred View)
 
 
9.金銭愛(J・I・ムワゴジョー)
  (The Love of Money)
 
 
10.〈シャドウ〉を集めた男(ビル・プロンジーニ)
   (The Man Who Collected "The Shadow")
 
 
11.法廷弁護士(アル・ナスバウム)
   (Counselor at Law)
 
 
12.鉄のカラー(フランク・シスク)
   (The Iron Collar)
 
 
13.毒を盛られたポーン(ヘンリー・スレッサー
   (The Poisoned Pawn)
 
 
14.カナーシーの砲弾投手(ジェラルド・トムリンスン)
   (The Canarsie Cannonball)
 
 
15.キックの問題(トリート&プロッツ
   (A Matter of Kicks)
 
 
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「スペシャリストと犯罪」です(・∀・)
 
 
作家というのはそれになるまでに多くの知識と経験を身につけています。医師、薬剤師、軍人、科学者、弁護士、学校の先生……はたまたスポーツや芸術の玄人も存在するでしょう。
そんなわけでアメリカ探偵作家クラブ傑作選の第8弾はその道の専門家、プロフェッショナルたちが犯罪に関わるとどうなるか? がテーマです。
 
 
本書に登場する専門家はスキープレイヤー、狙撃手、料理人、銃の専門家、凧使い、ディーラー、修理工、コレクター、弁護士、死刑執行人、チェスプレイヤー、野球選手、フォークダンスの名手等々……彼らは皆、自分の職業に誇りを持ち、それで人生を賭けています。それ故に事件に巻き込まれたり、はたまた犯罪に利用したり、それを利用して犯罪を暴いたりしています。
後味もゾクッとしたり、ハッピーエンドだったり……
 
 
毎回アンソロジー読むたびに思いますが、短編って書くの難しいと思うんですよ。短さの中に登場人物の性格や心情、環境を書いて起承転結を形成して、ミステリーならその中に手がかりをちりばめなければなりません。わたしも短編を書いていますが、どうしても長くなってしまって……ホックや傑作選に掲載される作家って本当凄いと思います。
 
 
「スペシャリストと犯罪」でした(・∀・)/
いよいよハインラインも読破間近!(*^o^*)/~