イーデン・フィルポッツ No.7◇チャリイの匕首◇ | 星よりも大きく、星よりも多くの本を収納する本棚

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9年間の海外古典ミステリ読破に終止符を打ちました。

これからは国内外の多々ジャンルに飛び込みます。




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英国の古屋敷で起こった殺人事件の犯人は!?

 
 
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◇チャリイの匕首◇ -Prince Charlie's Dirk-
イーデン・フィルポッツ 
 
 
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ロンドン警視庁の警部ジョン・リングローズは老婦人殺しの件でその現場、白石荘に出張に行く。
 
 
殺されたのはメアリ・メイデウ。裕福だが、短気で頑固で人からはあまり好かれていなかった。……とはいえ、給料は良かったし、使用人や付き人が殺すとは思えない。だが、外から侵入した形跡はまるでないのだ……
 
 
リングローズは事情聴取している最中、メアリの甥ヴィンセントの様子がおかしいことに気がつく。ヴィンセントは付き人フォレスタ嬢との結婚をメアリに大反対され、遺言状まで書き換えられた。それはその数時間前に叔父のジョンが死んだことで無効になったが……
 
 
リングローズは代々伝わる宝物の中の匕首が紛失しているのを見てとる。この匕首が凶器なのだろうか……。その直後、ヴィンセントが自分が犯人だと告白し!?
 
 
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「チャリイの匕首」です(・∀・)
 
 
久しぶりのフィルポッツです。……と思ったら最後に読んだのは3ヶ月前。あんまり久しぶりでもなかった←
 
 
本作はフィルポッツ作品唯一のシリーズ探偵!? ジョン・リングローズがまだ現役だった頃、ロンドン警視庁で警部としてバリバリ働いていた頃の話。1929年の「新青年」の夏季増刊号に掲載されていました。……画を見れば分かるかと思いますが、実はこれは復刻版で前号の8月号と合体したものです。さすがにこんな分厚くて重いのを満員電車の中では読みたくなく、夜中の自宅で読破しましたり旧仮名でめっちゃ読みづらかったです←
 
 
本作は中編。英国の由緒正しき屋敷で裕福なオールドミスが殺される。という古き良き英国らしいミステリーです。クリスティーとか。……しかし長編で見られた人間描写の深さはあまり無いです。いや、あることにはあるけど既出じゃんと思ったり……←
 
 
肝心の犯人像なんですが、このタイプが度々あるとは知っていたけどいざまともに見たのは初めてだったかも。……しかし小物過ぎてつまらないな! 死んだジョン叔父が実は生きていたー、実はそれすら偽物だったーとかなら面白かったのに!
 
 
「チャリイの匕首」でした(・∀・)/
それぞれの部下が闘う中、両者の長は因縁深いあの場所で一騎打ち! 「共食い」の決着は本当にどちらかの死か相討ちでしかあり得ないのか!? その状況を打破する救世主現る!(*^o^*)/~