人間を「人形」のように操るタイタン生物"ナメクジ"を殲滅せよ！
◇人形つかい◇ -The puppet Masters-
ロバート・A・ハインライン 福島正実 訳
アイオワ州に未確認飛行物体が着陸した。その調査におもむいた捜査官六名は行方不明になってしまった。そこで、秘密捜査官サムとその上司、そして赤毛の美人捜査官メアリは、真相究明のため現地に向かう。やがて、驚くべき事態が判明した。アイオワ州の住民のほとんどは、宇宙からやってきたナメクジ状の寄生生物にとりつかれていたのだ。人間を思いのままに操る恐るべき侵略者と戦うサムたちの活躍を描く、傑作冒険ＳＦ
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捜査官サムは上司のおやじ(オールドマン)から出頭命令を受ける。そこにいたのは上司と赤毛の美女メアリ。3人は家族旅行を装ってアイオワ州に向かった。アイオワ州には最近未確認飛行物体が着陸し、その調査だ。
が、そのアイオワ州に行くとその未確認飛行物体はインチキだと言われてしまうが、3人とも宇宙船にも案内してくれた若者にも未確認飛行物体を報じたテレビ局の局長にも違和感を覚える。ーーーそれもそのはず局長はナメクジのような生物に取り憑かれ、操られていたのだ！ それどころかそのナメクジはアイオワ州を征服していたのだ！
ナメクジは取り憑くことでしか生存も操ることもできない。しまいにはサムにまで取り憑いた。おやじが尋問したところ、そのナメクジはタイタンからの生物であることが分かる。
そのナメクジは次第にアメリカ全土を侵略する。防ぐ方法は服を着ず、肌を晒すこと、直ちに射殺するかのどれかしかない。それでもタイタン生物は人間や動物に寄生し、"支配者"として人形のように操る。そのタイタン生物を倒す鍵はーーーサムの愛する妻になったメアリが握っている！？
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明けましておめでとうございます。
初詣で御神籤で 凶 を引きました。ナッテコッタ(￣□￣；)ガーン
2018年もこの「推理小説のお時間」と描き手の響(OvO)をよろしくお願いいたしますm(_ _)m
今年初の投稿はハインラインの「人形つかい」ですタイタンのナメクジ型寄生生物による侵略と闘う「侵略SF」です。寄生した人間を人形のように操る、狡猾でシビアな地球外生物にサムたち秘密捜査官は苦戦します。
いやー、こんな生物が実際に地球に侵略して来たらこんな風になるのかと薄ら寒い思いです。だって即射殺ですよ！？ 人間を思うように操る地球外生物に出くわしたら、感情も思念も思い通りな訳で、見破る方法は視覚的確認以外は無し。未知の領域な訳で本当に恐ろしい……
タイタン生物も怖いですが、おやじことオールドマンも怖い。冷徹というか合理的というか……出す指令に容赦がないです。感情的配慮は一切なし。切り捨て御免。というかおやじって本当に親父だったのか！ 感情的で短気なサムを上司としても父親としても厳しく合理的に導きますが、ラストはちょっとうるっと来ました。
メアリに関しては「絶対にこの2人は恋に落ちるだろうなぁ」と考えただけだったんですが、タイタン生物に繋がる意外な秘密が！このためにメアリは抜擢されたのか……。強くて有能だけど咄嗟のところで脆さを出すメアリはハインラインのヒロイン像なんだろうか。
「人形つかい」でした(･∀･)/
次はアイスランド・ミステリを集英社からお送りします(*^o^*)/~