エドワード・D・ホック No.8◇サム・ホーソーンの事件簿 4◇ | 星よりも大きく、星よりも多くの本を収納する本棚

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9年間の海外古典ミステリ読破に終止符を打ちました。

これからは国内外の多々ジャンルに飛び込みます。




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事件の一部始終が謎だらけ!

 
 
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◇サム・ホーソーンの事件簿 4◇ -Diagnosis: Impossible 4 More and More Problems of Dr. Sam Hawthorne-
エドワード・D・ホック 木村二郎 訳
 
 
通電フェンスをめぐらし、庭に犬を放った家に住む親ドイツ派の男が、その一室で殺された。FBIの監視下にもあった密室は、いかにして破られたのか(「要塞と化した農家の謎」)。謎めいた革服の男と、一日を過ごしたホーソーン医師。宿に泊まった翌朝、男は消えていた。革服の男は、この世の者か、幻か?(「革服の男の謎」)。
不可能犯罪の大盤ぶるまいで、読者を堪能させる第四集。
 
 
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1.黒いロードスターの謎 
  (The Problem of the Black Roadster)
  ……その黒いロードスターは保安官の追跡をかわして影形なく消えた!?
 
 
2.二つの母斑の謎 
  (The Problem of the Two Birthmarks)
  ……その犯人は人の目に触れることなく、その病室を出入りした!?
 
 
3.重体患者の謎
  (The Problem of the Dying Patient)
  ……その重体患者はサム先生が投与した薬で死んだ!?
 
 
4.要塞と化した農家の謎 
  (The Problem of the Protected Farmhouse)
  ……その密室はFBIの監視下にも置かれていたのに破られた!?
 
 
5.呪われたティピーの謎
  (The Problem of the Haunted Tepee)
  ……そのティピーはそこで眠る原住民を死に至らしめる!?
 
 
6.青い自転車の謎
  (The Problem of the Blue Bicycle)
  ……その少女は青い自転車を残して姿を消した!?
 
 
7.田舎教会の謎
  (The Problem of the Country Church)
  ……その赤ん坊は出入りのできなかったはずの教会から誘拐された!?
 
 
8.グレンジ・ホールの謎
  (The Problem of the Grange Hall)
  ……そのトランペッターは密室の中で再会した友人に殺された!?
 
 
9.消えたセールスマンの謎
  (The Problem of the Vanishing Salesman)
  ……そのセールスマンは家に戻ったきり、姿を消してしまった!?
 
 
10.革服の男の謎
  (The Problem of the Leather Man)
  ……その革服の男と一緒に宿屋まで歩いてきたのに会った人みんながその存在を否定した!?
 
 
11.幻の談話室の謎
  (The Problem of the Phantom Parlor)
  ……その老婦人はあるはずのない"幻の談話室"のものを握って死んでいた!?
 
 
12.毒入りプールの謎
  (The Problem of the Poisoned Pool)
  ……その男はそのプールに入った直後に毒で殺された!?
 
 
13.フロンティア・ストリート
  (Frontier Street)
  ……フロンティア・ストリートに渡りやってきたベン・スノウは到着早々、暗殺業の依頼とその依頼主とのゴタゴタに巻き込まれる。
 
 
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「サム・ホーソーンの事件簿 4」です(・∀・)
不可能犯罪の専門家←、サム先生の活躍も4冊目に入りました。メリーという新しい看護婦さんもなんとか見つかり、仕事も探偵も絶好調です。
 
 
今回の事件もなかなかヴァリエーションに富んでいてサム先生に容疑がかかったり、一緒にいた男の存在を全否定されたりとサム先生も災難に巻き込まれます。ノースモントの人気者サム先生にもそんなことが……! というかサム先生も死神がかっています← 
7では久しぶりに前看護婦のエイプリルが登場しますが、赤ちゃんサム坊やを誘拐されてしまいます。哀れエイプリル……(゚ーÅ) 10は革服の男の存在を悉く否定する理由が凝っていて名作だと思います。というかこの革服の男の題材は怪奇幻想、ミステリーにしてもおいしいと思います。アイリッシュの「幻の女」みたいな!
 
 
また事件そのものが不可能犯罪ではないけど、9の事件の手がかりが先に起こった「不可解な」出来事にあった事件もあります。11はオカルト風味だし、事件の一部始終が不可能犯罪だらけです。
また5だけは系統が違く、サム先生が体験した事件ではなく、過去に起こった事件を話だけで推理する安楽椅子探偵ものです。この話を語った老人ベン・スノウはホックのシリーズ探偵の1人で若い時の話である13を始め、幾つも短篇があります。未翻訳のものが多いので読破は難しそうですが、読める時が楽しみです。
 
 
「サム・ホーソーンの事件簿 4」でした(・∀・)/
次のハインラインも短編集……というか中編集!?(*^o^*)/~