レイモンド・チャンドラー No.1◇大いなる眠り◇ | 星よりも大きく、星よりも多くの本を収納する本棚

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9年間の海外古典ミステリ読破に終止符を打ちました。

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ゆすりの処理で垣間見るフィリップ・マーロウの生き様ーーー我が道を貫く、誇り高きハードボイルド探偵、ついに登場!

 
 
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◇大いなる眠り◇ -The Big Sleep-
レイモンド・チャンドラー 村上春樹 訳
 
 
十月半ばのある日、ほどなく雨の降り出しそうな正午前、マーロウはスターンウッド将軍の邸宅を訪れた。将軍は、娘のカーメンが非合法の賭場で作った借金をネタに、ガイガーなる男に金を要求されていたのだ。マーロウは話をつけると約束して、早速ガイガーの経営する書店を調べはじめる。「稀覯書や特装本」販売との看板とは裏腹に、何やらいかがわしいビジネスが行われている様子だ。やがて、姿を現したガイガーを尾行し、その自宅を突き止めたものの、マーロウが周囲を調べている間に、屋敷の中に三発の銃声が轟いた―アメリカ『タイム』誌「百冊の最も優れた小説(1923‐2005)」、仏「ル・モンド」紙「20世紀の名著百冊」に選出の傑作小説。
 
 
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私立探偵マーロウはスターンウッド将軍の依頼で娘のカーメンの不祥事に対する強請りの処理を行うことに。強請ったのは書店を経営するガイガーで、自宅まで突き止めたが、そこでなんと銃声が轟く。部屋にいたのは死んだガイガーとスターンウッド家の次女カーメンだった。
 
 
翌日マーロウは地方検事局のオールズから電話をもらう。スターンウッド家のお抱え運転手が遺体で見つかったのだ。発射される銃弾、多すぎる死。強請屋、カジノ経営者、その妻が現し、行方不明になったスターンウッド家の娘婿が影を落とす。
 
 
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先日、ついにエラリー・クイーンが終わりまして、ついに新作家レイモンド・チャンドラーに入りました。
チャンドラーといえばダシール・ハメットが作ったハードボイルド探偵小説の王者です。
 
 
ハードボイルドと聞くとウィスキーと拳銃ホルダーの茶色が似合う、とことん我が道を歩く渋い男……というイメージしか湧かないわたしはハードボイルド初心者です。とにかく「ハードボイルドといえばマーロウだよね」というこじつけでマーロウとチャンドラーを読むに至りました。
 
 
あと親が村上春樹が好きで彼が訳したチャンドラー作品が揃っている故に一石二鳥と読みました。
最初はチャンドラーはこういう文章を書くんだと思ったのですが、なんというか……前に読んだ「グレート・ギャツビー」同じ既視感が……
なんなんでしょうね、この感じ……広さの中に寂寥感を覚えるというか、そこに喪われたものを思い出すというか……全作品読んだらこの正体が分かるかも。
 
 
さて、マーロウ。実にアウトローで不服従には実績のある男。マーロウにかかれば探偵は路地裏とトレンチコートの似合うアウトローな存在になります。
会話が、言葉がカッコいい。渋い。まさしくウィスキーと拳銃の皮ホルダーの茶色が似合う男! しかもこれでハンサムなんだから憎いよね。
それもカッコいいけどマーロウは自分の行動に責任を持っています。そこが1番カッコいい。
 
 
今回はいきなり場面や考えが飛躍して「どうしてそうなった!?」と戸惑うことが多かったです。というかアバンギャルド過ぎて← これがハードボイルドなんだろうか。
 
 
そんなわけで初めてのハードボイルド、不慣れながらもきちんと読んでいきたいと思います。
「大いなる眠り」でした(・∀・)/
次は安定の警察官、フレンチ警部です(*^o^*)/~