難事件、珍事件を求めて世界を一周！ エラリーが実際の事件を考察する！
◇エラリー・クイーンの国際事件簿◇ -Ellery Queen's International Case Book-
エラリー・クイーン 飯城勇三 訳
美味なる犯罪を求めて世界を周遊する、ミステリ作家兼名探偵エラリー・クイーン。カジノの完全犯罪や論理的と言えなくもない豪州の死、はたまたアルジェで解けた上海の殺人……行く先々で供される珍事件、難事件に舌鼓を打つ『エラリー・クイーンの国際事件簿』に、作品集『事件の中の女』と短編「テイラー事件」「あるドン・ファンの死」を配する、巨匠クイーンの犯罪小説集成。
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◆エラリー・クイーンの国際事件簿◆
1.エル・プエルトの美女(南スペイン)
(The Beautiful Lady of El Puerto)
2.東京の大銀行強盗(日本)
(Tokyo's Greatest Bank Robbery)
3.フォス警部最後の事件(フランス、ノルマンディー)
(Inspector Fosse's Last Case)
4.ブエノスアイレスの屠畜人(アルゼンチン)
(The Butcher of Buenos Aires)
5.アダモリスの詐欺師(ルーマニア)
(The Swindler of Adamolis)
6.絞殺されたオランの花嫁(アルジェリア)
(The Strangled Bride of Oran)
7.死の顎(メキシコ)
(The Jaws of Death)
8.カーリーの呪い(インド)
(The Curse of Kali)
9.バルカン風連続犯罪(ユーゴスラビア)
(Crime Wave, Balkan Style)
10.ナショナル・ホテルの謎の銃弾(エクアドル)
(The Mysterious Shooting at the Nacional)
11.両眼を失った青年(フランス、パリ)
(The Young Man Who Lost His Eyes)
12.マニラに死す(フィリピン)
(Death in Manila)
13.アボリジニの中の死(オーストラリア)
(Death among the Aborigines)
14.浮気娘の奇妙な病 (チェコスロバキア)
(The Curious Case of the Flirt)
15.クルーピエの犯罪(モナコ、モンテカルロ)
(The Crime of the Croupier)
16.アフリカのラヴ・ストーリー(モロッコ)
(African Love Story)
17.ハーレムの秘密(トルコ)
(Secrets of the Harem)
18.上海の銃撃(中国、上海)
(The Shanghai Shootings)
19.赤き処女(スペイン、マドリッド)
(The Red Virgin)
20.聖地の受難(エルサレム)
(Passion in the Holy Land)
◆私の好きな犯罪実話◆
1.テイラー事件
(The Taylor Case)
2.あるドン・ファンの死
(Death of a Don Juan)
◆事件の中の女◆
1.〈孤独な心〉の軌跡
(Trail of the Lonesome Hearts)
2.検察側の証人
(Witness for the Prosecution)
3.「女王陛下より沙汰あるまで拘留」
("Detained at Her Majesty's Pleasure")
4.アイリーン・シュレーダーの秘密
(The Secret of Irene Schroeder)
5.美しきラトビア人
(The Beautiful Latvian)
6.黄色い糸の謎
(The Mystery of the Yellow Thread)
7.エレーン・ソウレの奇妙な事件
(The Strange Case of Elaine Soule)
8.夢探偵
(The Dream Detective)
9.茶の葉に現われた死
(Death in the Tea Leaves)
10.大きな耳を持つ男
(The Man with the Jug Ears)
11.雪だまりの中の女
(The Girl in the Snowbank)
12.毒入りウィスキー事件
(The Poisoned Whiskey Case)
13.驚くべきパターソン夫人
(The Amazing Mrs. Patterson)
14.絹靴下の女
(The Silk Stocking Girl)
15.吊された女
(The Hanging Woman)
16.死体なき殺人
(The Murder without a Body)
17.ハムステッドの美しき殺人者
(The Beautiful Killer of Hampstead)
18.愛の聖堂
(The Temple of Love)
19.ロンダ・ベル・マーティンの謎
(The Mystery of Rhonda Bell Martin)
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「エラリー・クイーンの国際事件簿」です(・∀・)
南アメリカから欧米、アフリカ、オーストラリア、極東まで！ 難事件と珍事件を求めて世界一周旅行してます← 場所の多彩からいって、世界は広いなぁと思わずにはいられません。
しかも本書で取り扱われた事件の顛末は実際にあった事件を基に考案されています。
例えば「東京の大銀行事件」は「帝銀事件」が基になっていますが、実際は犯人と思われる人は容疑を否認しているし、使われた毒物すらよく分かっていない状況…… 他の事件の話も真相とはともかく、経緯は事実である可能性大です。
国が違うと起こる事件も多様で、お国柄がよく出ています。それも活かし、推理小説ならではの謎解きもあり、大変面白い1冊です。
「わたしの好きな犯罪実話」はアメリカというものを体現した未解決事件としてどちらも名高い事件ですが、2つ目の事件こと「エルウェル事件」はあのファイロ・ヴァンスをデビューさせた「ベンスン殺人事件」の基になりました。ファイロ無しにエラリーはあり得なかったことを考えると「おお……！」と感嘆してしまいます。
「事件の中の女」は「事件の中に女あり」がテーマの犯罪実録です。女性は何かと事件の火種になりやすいもので、被害者になったり、犯罪者になったり、はたまた事件の引き金になったりしています。
変わり種でなんと夢で殺人事件を予見しちゃったご婦人も登場したりして「女性って怖い！ すごい！」と思ったり。
「わたしの好きな犯罪実話」と「事件の中の女」で取り上げられた事件はわたしの方でも調べてみました。ミステリーを書く上で時々世界の未解決事件とか調べますが、夜にやるものじゃないとつくづく思います←
世界は広く、犯罪も多様。しかし人の姿は根本的に同じに見えます。
「エラリー・クイーンの国際事件簿」でした(･∀･)/
次はクロフツ、遭難します(*^o^*)/~