ジョー・ネスボ No.1◇ザ・バット-神話の殺人-◇ | 星よりも大きく、星よりも多くの本を収納する本棚

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9年間の海外古典ミステリ読破に終止符を打ちました。

これからは国内外の多々ジャンルに飛び込みます。




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異国下のノルウェー人に死の蝙蝠が襲いかかる。酒と死の記憶に苦しむハリー・ホーレの奮闘!

 
 
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◇ザ・バット-神話の殺人-◇ -The Bat-
ジョー・ネスボ 戸田裕之 訳
 
 
オーストラリアで働くノルウェー人女性が死体で見つかり、オスロ警察の刑事ハリーは捜査協力のため、単身シドニーに赴く。ハリーも加わった捜査班の前に次第に浮かび上がる、隠れていた一連のレイプ殺人。犯人の目星は二転三転し、捜査班は出し抜かれては後手を踏む。さらに、封じ込めていた自身の過去がハリーを苛みはじめる…。「ガラスの鍵」賞受賞に輝く驚異のデビュー作、登場。
 
 
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オーストラリアでノルウェー人女性の遺体が見つかった。ハリーはオスロ警察の代表としてオーストラリア、シドニーへ派遣される。
 
 
ハリーは先住民のベテラン刑事アンドリューと組むことになった。ハリーはアンドリューから先住民の神話や伝説を教わりつつも事件を調査する。
 
 
被害者インゲルの周辺に麻薬の売人の不審人物が浮かび上がる。こいつが犯人なのか? それとも? 
 
 
色々な人物の不審行動、その死。死の象徴ーーー蝙蝠はやがてハリーの周辺の人の頭上を飛びーーー
 
 
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「ザ・バット」です(・∀・)
 
 
ジョー・ネスボさん、トークセッション当選を祈願してジョー・ネスボ特集、第1弾です!
 
 
本書はネスボのオーストラリア滞在時に書かれた作品で出版されるや否や「ガラスの鍵」賞等々を獲得した超大型デビュー作です。それから続々とベストセラーを発表し、今やノルウェーを代表する推理作家の1人といってもいいでしょう。
 
 
集英社文庫から出ている本書はアル中に苦しむ陰ある刑事ハリー・ホーレを主人公にしたシリーズものです。ハリーは北欧ミステリーによく見られる陰のある、人間的弱さを垣間見せる刑事です。酒を絶っていながら飲んでしまうところに人間的弱さを感じるのはそれでも死した仲間を忘れず、恥を忘れず、前に進もうと抗っているからでしょうか。
それにしても北欧ミステリーって本当に暗いよなぁ……浮かぶのはいつも曇天、極夜、夜の雪。前は見えず、足取りも重くて沼や流砂の中を歩いているみたい。気を抜いたその時にはもう死の帝王の手中ですよ。あと悪意の神様もいます。わたしは最近死よりも人の悪意の方が怖いですよ。
 
 
本書はハリーはオーストラリアでノルウェー人女性が殺されたということで単身シドニーに飛びます。まさかの初っ端から海外です←
オーストラリアの国民、先住民事情を生々しく伝えています。
先住民の考え方、意識、文化、さらに白人社会になったオーストラリアで波風立てずに生きていく術ーーーそれらがかなり具体的でただ本や調べた。だけではなく、実際にオーストラリアの空気を吸い、その土を踏み、その中で揉みくちゃにされながらも生きてきたという匂いがします。ここはネスボのオーストラリア滞在、体験が生きています。先住民の神話や伝説も興味深いです。
 
 
当選してもしなくても(してほしいよ、もちろん!)しばらくネスボ特集は続きます! 当たれ、セッション!!
 
 
次は講談社文庫より「ヘッドハンターズ」です(・∀・)/