エラリー・クイーン編 No.63◇世界傑作推理12選&ONE◇ | 星よりも大きく、星よりも多くの本を収納する本棚

星よりも大きく、星よりも多くの本を収納する本棚

9年間の海外古典ミステリ読破に終止符を打ちました。

これからは国内外の多々ジャンルに飛び込みます。




TwitterもといX: 「https://twitter.com/KYoCaTHouWoR
エブリスタ: https://estar.jp/users/153193524

再び新世界へ!

 
 
{6248892B-F8B7-4B7E-97CC-15BEEBC30227}

 
◇世界傑作推理12選&ONE◇ -Dozen & One Literary Mysteries-
エラリー・クイーン 編 新庄哲夫 訳
 
 
本書は、世界推理文壇の巨匠で名アンソロジストとして、幾多の"黄金の12選(ゴールデン・ダズン)"シリーズを世に送り出したエラリー・クイーンが、生前、特に日本読者のために編んだ珠玉の短編集(アンソロジー)である。なじみの深い古典ものから、日本初公開作品まで、いずれも高水準のものを13編収録した。題名の"& ONE"とは、クイーンの自作短編「三人の未亡人」を12選につけ加えたことを表している。
 
 
☆*:.°. .°.:*☆☆*:.°. .°.:*☆☆*:.°. .°.:*☆    
 
 
1.「魚獲り猫」亭の殺人(エドナ・セント・ヴィンセント・ミレー)
  (The Murder In The Fishing Cat)
  ……「犯罪文学傑作選」参照。
 
 
2.世にも危険なゲーム(リチャード・コンル)
  (The Most Dangerous Game)
  ……誤ってヨットから落ちてしまった狩猟家のレインズフォードは行き着いた島でザーロフ将軍というこれまた狩猟家と知り合う。彼は狩猟に史上最高の快楽を感じており……
 
 
3.うぐいす荘(アガサ・クリスティー)
  (Philomel Cottage)
 
 
4.オッタモール氏の手(トマス・バーク)
  (The Hands of Mr. Ottermole)
  ……「黄金の十二」参照。
 
 
5.銀の仮面(ヒュー・ウォルポール)
  (The Silver Mask)
  ……夕食会の帰り、ミス・ヘリスはとてつもない美青年を助けた。それから彼は度々彼女を訪ね、今度は彼の妻や家族まで彼女の家に居座るようになる。
 
 
6.疑惑(ドロシー・L・セイヤーズ)
  (Suspiction)
  ……「疑惑」参照。
 
 
7.情熱なき犯罪(ベン・ヘクト)
  (Crime Without Passion)
  ……激情にかられ、愛人を殺してしまった男。なんとか罪を逃れようとアリバイ工作を講じたり、供述を先に考えたり抗うがーーー
 
 
8.人殺しの青(ウィルバー・D・スティール)
  (Blue Murder)
  ……「人殺しの青」と恐れられる馬を買った長男フランクがその馬に蹴られて死んだ。次男のジムも馬を追って死んだ。三男のキャムは……
 
 
9.特別料理(スタンリー・エリン)
  (The Speciality of the House)
  ……コステインはラフラーに連れられてズビロの店に入った。そこは風変わりだったが、とても美味い料理を出し、時たましか出ない特別な料理があった。
 
 
10.敵(シャーロット・アームストロング)
  (The Enemy)
  ……「黄金の13/現代篇」参照。
 
 
11.ダール  アイ  ラブ  ユ(ジョー・ゴアーズ)
  (Darl I Luv U)
  ……夜遅くまで会社に残っていたチャーリーはテレックス機械を通して何者からのメッセージを受けとった。メッセージの主はミリーと言い、チャーリーは彼女の言うままに上司を失脚させてしまう……
 
 
12.ごらん、あの走りっぷりを(ロバート・ブロック)
  (See How They Run)
  ……アルコール中毒を発症させた男。催眠療法で「三匹のめくらねずみ」を歌ったのがきっかけで狂気じみていく……
 
 
13.三人の未亡人(エラリー・クイーン)
  (The Three Widows)
  ……「クイーン検察局」参照。
 
 
☆*:.°. .°.:*☆☆*:.°. .°.:*☆☆*:.°. .°.:*☆        
 
 
「世界傑作推理12選&ONE」です(・∀・)
約1ヶ月待って、やっと再び新世界がやってきました←
 
 
本書はこちらと類型のアンソロジーです。エラリー・クイーンが我々日本人のために自ら12篇を選りすぐったものです。なんて光栄なんでしょう。そこでちゃっかり自作も収録しちゃうとは←
 
 
エラリー・クイーンは以前にも「黄金の十二」ものをアンソロジーとして出しましたが、あちらは専門家たちの意見で自分たちの意見ではありませんでした。こちらの方がより真意。……かもしれません。
 
 
本書はよく知られたオーソドックスなミステリーからサスペンスもの、倒叙ものまで幅広く収録されています。
 
 
1、5、12はどんどん、どんどん狂気の坩堝に嵌っていくスタイル。嵌っていると気付いた時には抜け出せません。9は最後の1文で秘密が分かります。ヤバい、逃げて。超逃げて!
 
 
3、4、6はよく知られたクラシカルなミステリー。怖いけどね! 5もそうだったけど家も外も安穏がないならどこなら安全なんだよ! いや安全も危険も生むのは自分自身か←
 
 
11は機械と人間の、かなり怖いけど最後の1%だけ切ない話です。……なんかマルチヴァク思い出しましたよ。アシモフに似た話があったような……←うろ覚え
 
 
「世界傑作推理12選&ONE」でした(・∀・)/
新しく本ブログにやってきたクロフツ、2作目行きます(*^o^*)/~