さぁ、怖い話をしよう。
◇ガストン・ルルーの恐怖夜話◇ -Histories Epouvantables-
ガストン・ルルー 飯島宏 訳
『黄色い部屋の謎』、『黒衣婦人の香り』などでおなじみのフランス・ミステリ界を代表する巨匠ガストン・ルルーが贈る世にも怪奇な短編集。片腕の老船長が語る奇怪な話「胸像たちの晩餐」、コルシカの復讐譚に題材をとった「ビロードの首飾りの女」、結婚相手が次々と怪死を遂げる娘の物語「ノトランプ」をはじめとして、いずれ劣らずなまなましく人間心理の闇を描いて、読む者を戦慄の世界へと誘う。恐怖小説ファン必読の傑作集！
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1.金の斧
……第一級のピアニストだった老婦人はわたしたち旅行客を楽しませてくれた。わたしたちはお礼に金の斧のブローチを彼女に贈ったのだが……
2.胸像たちの晩餐
……ミシェル船長のお話。ムリヨンに住んでいた頃、船長は空き家だったその家からやかましい音を聞きつけた。ところが、声ばかりでその音の主の姿は見えない……その家に踏み入った時、恐ろしい晩餐が幕を開ける！
3.ビロード首飾りの女
……ゴベール元艦長のお話。ボニファシオという街でゴベールはビロード首飾りをした美しい女に出会う。その女はギロチンにかけられた傷を隠すためにビロード首飾りをしているのだと言う！
4.ヴァンサン＝ヴァンサンぼうやのクリスマス
……ジャン=ジョゼフのお話。クリスマスイブの夜。ある一家を襲った惨劇。下手人がいないというその恐ろしい真相とは。
5.ノトランプ
……ザンザンのお話。その日ザンザンは死人のように真っ青な顔でやってきた。彼の口から語られるのはオランプという美しい娘と12人の結婚相手とその怪死事件の真相だった……
6.恐怖の館
……お人好しシャンリューのお話。新婚旅行先に選んだスイス、ソルールはかつて旅人を襲って殺したヴァイスバッハ夫妻の噂が未だ語り継がれていた。くだんの夫婦は死んだが、恐怖は終わらない！
7.火の文字
……わたしたち4人は悪魔がとりついていると噂される館に泊まることに。声の出ない犬の飼い主は何気なく出したトランプを見て激昂した。その主人はある理由からトランプーーー賭け事を恐怖していた！
8.蝋人形館
……肝試しに犯罪もののを網羅した蝋人形館で一夜を明かすことになったピエール。夜の蝋人形館は一際怖く、誰かの気配を感じたが、それが思わぬ惨劇を招いた！
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「ガストン・ルルーの恐怖夜話」です(・∀・)
なまえの通りガストン・ルルーが語る怖〜い話です。
ジャンルは怪奇小説ではなく、恐怖小説で本当に怖いです。ネット風に言えば「死ぬほど洒落にならない怖い話」です。怖いのはこれが誇張じゃなくて実に的を得ていることです。
さて、恐怖小説と言うからにはこの作品のような説明のしようのない、超現象や亡霊が登場するんだと思いました。それが怖さだと思っていました……がこれ、怖いのは幽霊ではない。人間だ。
よく「幽霊よりも生きた人間の方が怖い」と言うじゃないですか。まさにあれです。ルルーって怖い話語るの上手だわ。下手な怪談よりも怖いよ！
1.7.8は別の人物が主人公。1はこの職業について当時の欧米社会を垣間見ました。忌み嫌われる職業はどこでもあるんですね……8は現代でもあり得そうなシチュレーションでめっちゃ怖いです。
2から6は海の男たちの怖い話を語る会です。なんて会だ……わたしが怖かったのは2.3.5です。
6は現実世界であり得た事件だと思います。「むかーしむかーし、追い剥ぎを生業にした宿屋がありました」なんて←
いかがでしょう？ 欧米では冬に怖い話をします。寒〜い冬に暖炉を前に怖い話をするのも一興かと思います。クリスマスイブに斧と台車とトランプがあったら実体験できるかもしれません←
「ガストン・ルルーの恐怖夜話」です(･∀･)/
次こそ！ 次こそフェル博士のグランド・フィナーレです(*^o^*)/~