アシモフが伝えたい全てと最後の欠片。
◇黄金ーゴールド◇ -Gold-
アイザック・アシモフ 嶋田洋一・他 訳
不可能と思える内容の原作を、コンピュータを使っていかに立体映像化するか……難問を与えられた演出家ウィラードの苦闘を描き、ヒューゴー賞を受賞した表題作、作家志望のロボットの奮闘をブラックなユーモアに包んで描きあげた名作「キャル」などのＳＦ短篇に加え、巨匠みずから読者にＳＦ小説作法を伝授する「ＳＦ作家になるためのヒント」ほか、エッセイの数々をあわせて収録した、アシモフ最後のＳＦ作品集。
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第1部 最後の物語
……アシモフからの最後の欠片。
1.キャル
(Cal)
2.右から左
(Left to Right)
3.フラストレーション
(Frustration)
4.幻覚
(Hallucination)
5.不安定性
(The Instability)
6.アレクサンダー神王 (Alexander the God)
7.谷のなか (In the Canyon (Latter-Day Martian Chronicles))
8.さよなら、地球
(Good-bye to Earth)
9.たたかいの歌
(Battle-Hymn)
10.フェグフートと法廷
(Feghoot and the Courts)
11.許しがたい過失
(Fault-Intolerant)
12.おとうと
(Kid Brother)
13.宇宙の愛国者─現代の寓話
(The Nations in Space)
14.チッパーの微笑
(The Smile of the Chipper (Man as the Ultimate Gadget))
15.ゴールド─黄金
(Gold)
第2部サイエンス・フィクションについて
……SFに興味を持つ全ての人へ。
1.最長の航海
(The Longest Voyage)
2.世界の創造
(Inventing the Universe)
3.空飛ぶ円盤とＳＦ
(Flying Saucers and Science Fiction)
4.侵略
(Invasion)
5.ＳＦの吹き矢
(The Science Fiction Blowgun)
6.ロボット年代記
(The Robot Chronicles)
7.来るべき黄金時代
(Golden Age Ahead)
8.人類だけの銀河
(The All-Human Galaxy)
9.心理歴史学
(Psychohistory)
10.ＳＦにおけるシリーズもの
(Science Fiction Series)
11.生存者
(Survivors)
12.どこにもない！
13.アウトサイダー、インサイダー
14.ＳＦのアンソロジー
(Science Fiction Anthologies)
15.ＳＦの影響力
(The Influence of Science Fiction)
16.女性とＳＦ
(Women and Science Fictio)
17.宗教とＳＦ
(Religion and Science Fiction)
18.時間旅行
(Time-Travel)
第3部 ＳＦ小説作法
……SF小説を書こうと思っている人たちへ、アシモフからのエール。
1.プロットについて
(Plotting)
2.隠喩
(Metaphor)
3.アイデア
(Ideas)
4.サスペンス
(Suspense)
5.続きもの
(Serials)
6.この分野の名称
(The Name of Our Field)
7.ＳＦ作家になるためのヒント
(Hint)
8.若者大歓迎
(Writing for Young People)
9.名前
(Names)
10.オリジナリティとは
(Originality)
11.書評
(Book Reviews)
12.作家の苦労
(What Writers Go Through)
13.書きなおし
(Revisions)
14.皮肉
(Irony)
15.盗作
(Plagiarism)
16.象徴主義
(Symbolism)
17.予言
(Prediction)
18.ベストセラー
(Best-Seller)
19.偽名
(Pseudonyms)
20.会話
(Dialog)
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「黄金ーゴールド」だす(・∀・)
物語15編➕エッセイ38編の
大ボリュームです。
いやー、読むのにすごく時間がかかりました（苦笑）
出版順に行くと本書はアシモフ最後のSF短編集になります。
事実読破まで遠くなく、
「小悪魔アザゼルと18の物語」、シリーズ、「イライジャ・ベイリ」シリーズ、「ファウンデーション」シリーズを読み終わるとアイザック・アシモフ、読破達成！ です。
「黒後家蜘蛛の会」を読んだのが遠い昔です……←
本書は最後！ を結構意識しているせいなのか物語から「SFとは何か？」「SF小説とは？ 小説家とは？」なエッセイまでドカドカっと詰め込んでいます。
読み終わった頃には胸がいっぱいです。
物語の方からお話ししましょう(OvO)
物語は短いものから長いもの、後味爽やかなものから後味悪いものまで、はたまたブラックユーモアな作品までザックザクです。
また、1のキャルが書く悪魔は後日登場する「小悪魔アザゼル」シリーズの主人公アザゼルです。ブラックユーモアたっぷり、皮肉さはサキと一緒です。
優れたSF小説に贈られるヒューゴー賞を贈られた15は設定もいいし、話も感動します。
ブラックユーモアの1と11、後味悪くて怖い12、ちょっぴり推理もの9と14等、味の違う作品がいっぱいです。
次にエッセイ。
これはSF小説が好きな人、それを書きたい人またはSF小説と枠組みぶっ飛ばして「小説」を書きたい人、あとアシモフが好きな人全てにオススメです。
や！ 本当にアシモフの考え、持論が垣間見えるどころか全貌を見た気分です。
特に第3部は小説家目指すわたしは心得にしようかと思いました。まぁ、わたしが目指すのは「推理」小説家ですが、それでも変わらないはず！ 目指せ新人賞！
「ゴールドー黄金」です(･∀･)/
次こそ、お待たせしました！ 原点&原典のエラリー・クイーンで「盤面の敵」です(*^o^*)/~