少年少女暴行殺人事件の裏に政治経済の大物の影あり。特捜部Qは正しい正義を下せるか。
「特捜部Q」――未解決の重大事件を専門に扱うコペンハーゲン警察の新部署である。見事に初の事件を解決したカール・マーク警部補と奇人アサドの珍コンビ。二人が次に挑むのは、二十年前に無残に殺害された十代の兄妹の事件だ。犯人はすでに収監されているが、彼一人の犯行のはずがない。事件の背後には政治経済を牛耳るあるエリートたちの影がちらつく。警察上層部や官僚の圧力にさらされながらも、カールは捜査の手を休めない――口うるさい新人も加入して勢いづく「特捜部Q」の大活躍を描く、シリーズ第二弾。
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新部署「特捜部Q」のボスになったカールはなんとか初の事件を解決してみせる。が、休暇が明けて待っていたのはノルウェーからのお客さんと新人だった!? この新人もアサドに負けず劣らずの変わり種の上に口うるさく、カールは早くもげんなり。
次にかかる仕事は20年前に起こった10代の兄妹の暴行殺人事件。この事件の資料がデスクの上に置かれていたわけだが、これはもう犯人が出頭し、服役している。未解決でないのになぜ?
興味を持ち、調べることになったが、調べれば調べるほどこの解決が「表向き」でしかなかったことが分かってくる。その裏にいるのは政治経済の大物とーーー1人の女。
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「特捜部Q-キジ殺し-」です(・∀・)
カールと奇人アサドの推理活躍譚、第2弾!
なんとか初の事件を解決してみせたカールは(精神的に)ほとんど休む間もなく、ノルウェーからのお客さんと変わり種の新人を迎え入れることになります。
ですが、この新人ローゼ、ああ言ったらこう、こう言ったらああを地で行ってる←
問答無用でカールを飛行機に乗せるところはもう……同情するしかなかったよ(゚ーÅ)
とはいえ、アサドとはなんとかやっていけそうです(笑) 頑張れ、カール!
さて、今回手がける事件は10代の兄妹暴行殺人事件。しかし犯人は服役中。……となると犯人は言わずもがな。
今回の事件は初の事件とは系統が違い、あの時本当は何があったのか?+犯人は誰か? ではなく、前者+罪を犯して野放しの犯罪者をいかに追い詰めるか?になっています。
犯罪は犯罪者の全員が全員、断罪されないと本当に解決した、正義が下されたとは言えないのです。
本書を読んでデンマークのイメージがずいぶん変わりました。本書が本国で出版されてから現在では変化もあるかもしれませんが、光があるところには闇もあります。世間一般のイメージや宣伝だけで決めつけたり、失望するのは傲慢もいいところです。
さて、部下の命を奪い、全身を奪い、カールになお暗い影を落とすアマー島襲撃事件に新たな疑惑が生じました。この事件も未解決ですし、このシリーズは特捜部Qとして活躍する傍ら、アマー島事件のことも少しずつ前進するようです。アマー島事件のことが明らかになる時、カールは一体どうなるんでしょうか……
「特捜部Q-キジ殺し-」でした(・∀・)/
次も北欧ミステリで「猟犬」です(*^o^*)/~