「パリから来た紳士」は消えた遺言状を見つけられるのか。
◇パリから来た紳士◇ -The Gentleman From Paris & Other Stories-
ジョン・ディクスン・カー 宇野利泰 訳
本格ミステリ界の大家ディクスン・カーの中・短編を網羅した待望のアンソロジー全三巻。その最後を飾る本巻には、フェル博士、H・M、マーチ大佐というカーの創造した名探偵が一堂に会し、内容も、隠し場所トリック、不可能犯罪、怪奇趣味、ユーモア、歴史興味、エスピオナージュなど多彩を極め、正にカーの全貌を知る上に必読の一巻となった。殊に第二巻収録の「妖魔の森の家」と並ぶ、カー短編の最高作「パリから来た紳士」は、周到に伏線を張りめぐらしてミステリ読者に挑戦する、巨匠の自信作である。
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1.パリから来た紳士
(The Gentleman from Paris)
……アルマン・ラファイエットはある老婦人をを尋ねてはるばるパリからやってきたが、彼女は遺言状をどこかに隠してしまった。困った彼は酒場で出会った男に相談するが……
2.見えぬ手の殺人
(Invisible Hands)
……とあるリゾート地で皆の注目を集めていた美貌の女が殺された。ところが遺体発見現場には足跡がなかった!
3.ことわざ殺人事件
(The Proverbial Murder)
……ドイツと英国の関係が緊迫していた頃の話。近所付き合いが良くなかったドイツ人学者が殺され、その凶器が先日言い争った英国人のものだった!?
4.とりちがえた問題
(The Wrong Problem)
……フェル博士とハドリー警視はある男からある話を聴く。30年前に彼の義父と義妹が死んだ、不可解な事件を。殺人者は誰なのか?
5.外交官的な、あまりにも外交官的な
(Strictly Diplomatic)
……過労のため休暇に訪れたダーモットはそこで1人の女に恋をした。ところがその彼女が並木道のトンネルの中で消え失せてしまった!?
6.ウィリアム・ウィルソンの職業
(William Wilson's Racket)
……マーチ大佐のところに高貴な依頼人がやってきた。その依頼人の婚約者がある会社から消えてしまったのだ。この事件を解決するのはその会社の社長「ウィリアム・ウィルソン」の職業!?
7.空部屋
(The Empty Flat)
……学者チェイス博士は最近どこからともなく聞こえるラジオに悩まされていた。その時はその部屋を探り当て消したのだが、なんとその空部屋から死体が出てきた!
8.黒いキャビネット
(The Black Cabinet)
……反ナポレオンを説く母親に育てられたニーナは成長し、その意志を継いだ。再びナポレオン三世の暗殺を目論む彼女の前に妨害者が!
9.奇蹟を解く男
(All in a Maze)
……フランスから旅行に来たジェニーは密室でガス栓を開けられたり、壁から脅迫の言葉を聞くという「奇蹟」に遭遇していた。ジェニーから話を聞いた新聞記者トムはH.M卿に相談しろと提案する。
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「パリから来た紳士」です(・∀・)
本ブログでは短編集、4冊目です。
本当はシリーズ3冊目なんですが、本来の出版順に読んでいるので……紛らわしくてすみませんm(_ _)m
さて、話に入っていきましょう。
本書は短編集第3弾、別名「意外な正体の謎の探偵」集まれ!
本書はフェル博士、マーチ大佐、H.M卿以外にも探偵がいまして、その一部(1.8)の正体がびっくりだ!
8は最初はピンときませんでしたが、諸説あってびっくりだ!
意外な探偵以外にもなんとも言えない後味の作品が多くて読み応え十分です。推理もの、歴史もの、バラエティに富んでいます。
「パリから来た紳士」でした(・∀・)/
次はアシモフの最初の歩み、第3巻です(*^o^*)/~