月に誘われ、殺人鬼が横行する。
夏合宿のために矢吹山のキャンプ場へやってきた英都大学推理小説研究会の面々を、予想だにしない事態が待ち構えていた。山が噴火し、偶然一緒になった三グループの学生たちは、陸の孤島と化したキャンプ場に閉じ込められてしまったのだ。その極限状況の中、まるで月の魔力に誘われたように出没する殺人鬼! 有栖川有栖のデビュー長編。
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大学新一年生の有栖君は英都大学の推理小説研究会に入会し、夏合宿に参加することに。
ついたキャンプ場には他の大学の学生もおり、ゲームをしたり、有栖君は気になる女の子もできたり、和気藹々とした雰囲気になるが、1人が急に下山した。その上山が噴火し、空気は一気に一変する。
しかも殺人事件まで起こる。殺人鬼がこの中にいる!? 学生たちは独自に調査を開始する。そして現場に残された「Y」は何を意味するのか。
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「月光ゲーム」です(・∀・)
実はわたし、国内ミステリーはあまり読まないのですが、読むものが思いがけず無くなってしまったので家にたまたまあった本書を読んだ次第です。
もちろん、中学生ぐらいまでは国名ミステリーを読んでいました。青い鳥文庫から始まって子供のためのミステリーランドシリーズまでかなり楽しんでいました。今から思えばここから発刊された「虹果て村の秘密」がわたしと有栖川有栖との出会いでした。ただし内容はあまり覚えていませんが←
ミステリーランド……かなり懐かしいです。子どもが主人公だったので感情移入しやすく、わたしは「くらのかみ」と「カーの復讐」、「鬼神伝」が好きでした。特に「カーの復讐」はルパンが登場する本格もので大人でも楽しめると思います。
そんな本書は有栖川有栖氏のデビュー作。エラリー・クイーンが好きならこの本は面白い! と謳われる本書。
めっちゃ、エラリー・クイーンのまんまだな、これ!
エラリー・クイーン作品はまだそんなに読んでいないわたしでも状況もダイイング・メッセージも元ネタすぐ分かったぞ! 当たり前か、有名だし!←
なんか意識過ぎてちょっとどーなの、と思ってしまいました。エラリー・クイーンはいいけどそれを取ってしまったら後には何が残るんだろう?
登場人物が多すぎて、一部の登場人物だけしか存在感が出なかったのも気になりました。これ、学生の数を少なくし、学生たち1人1人の心情を描いたらきっと面白かっただろうな。
……なんかけなしてばっかですが汗、動機はありだな。と思いました。理解できるし。ダイイング・メッセージもそういう発想もある。と思いました。
なお、ここで探偵を務めるのは有栖君所属する推理小説研究会の会長、江神さん。これを第1作にシリーズ物になっているそうな。
「月光ゲーム」でした(・∀・)
ミステリーランド、読み直そうかな(*^o^*)/~